HippoKeysというブランドを聞いたことがありますか?
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、アメリカ-ワシントン州を拠点とするメカニカルキーボード関連商品を取り扱う企業です。
日本でいうところの遊舎工房のようなセレクトショップのような立ち位置でしょう。
そんなHippoKeysが自社製品としてリリースしたキーボードが「Hippo65」です。
現在、世界最大規模のクラウドファンディングプラットフォーム「Kickstarter」でクラウドファンディングを実施しており、そのコスパの良さから大変注目が集まっています。
今回は、「Hippo65」を世界発売にあわせて先行レビューする機会をいただきました。
本記事ではHippo65の魅力を余すことなくお伝えしていきます。
- 驚くべきクオリティの高さと価格の安さ
- 【デザイン】ケースとキーキャップの統一感が素晴らしい
- カスタムされたスムーズな打鍵感と心地よい打鍵音
- 日本国内では無線利用はNG(工夫する必要あり)
- 無線モード用のキースイッチの位置があまり良くない
- 海外購入のため日本人には抵抗がある可能性あり
結論:Hippo65は買っておいて損はないキーボード
結論からいうと、Hippo65は購入して後悔のないキーボードと言えます。
その理由は、良い意味でクオリティに見合った価格設定になっていない、つまり「最強のコストパフォーマンス」を誇るキーボードだからです。
全体のコーディネートが完成している「ビルド済み」カスタムキーボードとなっているため組み立てる必要はなく、カスタムキースイッチを備えたガスケットマウント構造によるCrackyな打鍵感は、同価格帯のキーボードをはるかに凌駕するクオリティを誇ります。
クラウドファンディングでの購入が現時点では最もお得です。
- Super Early Bird:$89.00(36%オフ)
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- KS Special Price:$109.00
クラウドファンディング期間(日本時間*)
2024年8月20日11時(PM)~9月21日3時59分(PM)
※Kickstarterの時間はPDT(米国太平洋標準時夏時間)で表示されています。
発送開始時期:2024年11月
この機会にぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
Hippo65の概要
カラーリング
選択できるカラーは下記の通りです。
- Navy Blue
- Dreamy Pink
- Retro White
- Classic Black
スペックについて
Hippo65 | |
---|---|
Material | CNC Machined 6063 Aluminum |
Surfacing | Anodizing, Electrophoresis |
Layout | 65% Layout (ANSI | 66 Keys) |
Switches | Orange Switches – Manufactured by Huano |
Lighting | RGB Support 18-Types |
Acoustic | 3.5MM Poron Foam 0.5MM × 8 IXPE Switch Bottom Foam 0.08MM PET Acoustic Pad 1.8MM Poron Switch Pad Poron Bottom Foam (Bottom insulation) |
Connection Modes | Triple Mode (Wired, Bluetooth, 2.4G) |
Battery | 6000mAh (800-hour battery life without RGB) (70-hour battery life with RGB) |
Keycaps | Double-shot PBT |
PCB | 1.2mm non-slotted FR4 |
Plate | FR4 |
Back Weight | Gradient Glass |
Stepped caps | Supporter |
Structure | PCB Gasket |
Latency | Wired-2ms 2.4G-3ms BT-7ms(Fastest mode) |
使用されているキースイッチ
使用しているのは、Huanoが専用にカスタムしたオレンジスイッチです。
Orange Switches – Manufactured by huano:
- Top Case: POM
- Spring: Stainless Steel
- Stem: POK
- Bottom Case: Modified Nylon
- Type: Linear
- Operating Force: 42±5gf ●
- End Force: 52±5gf
- Total Travel: 3.4±0.3mm
- Pre-travel: 2.0mm±0.3mm
- Lube: Pre-lubed
クラウドファンディングスケジュール
クラウドファンディング期間(日本時間*)
2024年8月20日11時(PM)~9月21日3時59分(PM)
※Kickstarterの時間はPDT(米国太平洋標準時夏時間)で表示されています。
発送:2024年11月を予定
実機を用いたHippo65レビュー
それでは実際の写真を見ながら、レビューしていきましょう。
外観レビュー
まずは外観から。
今回レビューしたのは、「レトロホワイト」カラーです。
アイボリーケースに白を基調としたキーキャップを備え、キーキャップのレジェンドカラーは柔らかいベージュとなっています。
MODキーのアクセントは淡いカフェラテのようなカラーと、ダークチョコレートのようなカラーリングとなっており、クラシカルなルックスにふさわしいと言えます。
キーケースには、可愛らしいHiipo(おそらくはカバさん)のアイコンが彫刻されています。
ティルトアングルは約7.7度と、一般的なキーボードと同じくらいです。
(一般的なメカニカルキーボードのタイピングティルトアングルは約6度〜8度程度です)
キーキャップのプロファイルは一般的なCherryプロファイルとなっています。
底面の上部半分は、ミラー加工されたプレートが設置されており、映り込みが非常に美しいです。
底面下部には、「hippokeys」の刻印があります。
底面の4つの角には、専用の滑り止めゴム脚が付いています。
ポイントが高いのが、ケース自体にゴム脚専用の掘り込みがあることです。高級キーボードにはよくある仕様ですが、やはり高級感が漂いますね。
背面には、造形が施されたUSB Type-Cの挿入口があります。
付属品はUSB Type-C to Type-Aケーブル、キーキャッププラー兼キースイッチプラーです。
キーキャップに関しては、ダブルショットPBT製となっており、使用に伴って印字が消える心配もありません。
キースイッチは「Huano(ファノ)」という中国のキースイッチブランドのカスタム製のものが採用されています。
事前潤滑されており、底打ち音がCrackyなショートストロークスイッチとなっています。
内部構造レビュー
続いて、分解しながら内部構造をレビューしていきましょう。
すでに分解してありますが、Hippo65はこのように2ピース構造になっています。
キーキャップをすべて外すと6つのネジにアクセス可能となり、上部のネジは近接するキースイッチを外すことで取り外すことができます。
CapsLockキーの横には、無線のオンオフを切り替えるスイッチがあります。
このスイッチを操作するためには、キーキャップを外す必要があるでしょう。
スタビライザーには十分な潤滑がされています。
ボトムケースには、PCBに設置されたシリコンポールが入る穴が空いており、シリコンポールを用いたガスケットマウント構造となっているのがわかるでしょう。
ガスケットマウント構造にはさまざまなタイプがありますが、シリコンポールタイプは沈み込みが少なく、比較的跳ね返りの強い打鍵感になりやすい印象です。
スイッチプレートの下には、PCBフォームがサンドイッチされており、PCBの下にはボトムフォームがあります。
ボトムフォームの下には、3000mAhのバッテリーが2機(合計6000mAh)搭載されており、ドーターボードがボトムケースに埋め込まれています。
底面はただのフラットではなく、スリット構造となっており、打鍵音に何かしらの影響を与えていそうな印象を持ちました。
PCBは有線接続端子が直接ついているものではなく、フラットケーブルでドーターボードを介するタイプとなっています。
個人的には、ガスケットマウント構造であれば、端子分離式の方が打鍵時の感触の「ムラ」を回避する上で最適な方法だと評価しています。
Hippo65の打鍵音レビュー
正直なところ、これが$100.00程度で購入できるキーボードだとは到底思えません。
打鍵感はシルキー、打鍵音は若干ミュートがかかったような高音が気持ちよいイメージです。
ThockyというよりもCreamyや控え目のCrackyという感じでしょう。
Hippo65のメリットと魅力
- 驚くべきクオリティの高さと価格の安さ
- 【デザイン】ケースとキーキャップの統一感が素晴らしい
- カスタムされたスムーズな打鍵感と心地よい打鍵音
驚くべきクオリティの高さと価格の安さ
なんといっても、このキーボードの完成度に見合わない価格設定は、Hippo65の特筆すべきメリットと言えるでしょう。
ガスケットマウントデザイン、5層にわたる吸音材の搭載、フルアルミニウム製のボディ、カスタムキースイッチとキーキャップがセット、背面のミラーパターンなど、スペックを見るとハイエンドキーボードに劣らない内容にも関わらず、わずか$100.00程度の価格で買えるというのには驚きを隠せません。
どうやったらこんな価格で出せるんだろう…という感じです。
これまで私がみてきたメカニカルキーボードの中でも1位2位を争うほどのコストパフォーマンスだと思います。
【デザイン】ケースとキーキャップの統一感が素晴らしい
やはり、キーボードは、ケースカラーとキーキャップがマッチして、初めて完成するものだと考えています。
その点、Hippo65では、キーキャップがセットになった「完成品」となっているため、ケースに見合うキーキャップを探す必要はありません。
今回提供いただいた「レトロホワイト」以外にも、あなたの好みにあったカラーを選ぶことができるでしょう。
カスタムされたスムーズな打鍵感と心地よい打鍵音
Hiipo65は、ルックスだけでなく、打鍵感や打鍵音に関しても非常に高いクオリティとなっています。
事前に潤滑されたキースイッチは驚くほど動作が滑らかとなっており、押下圧も日本人に人気の高い40gf程度となっているため、軽快なタイピングができるでしょう。
また、通常のキースイッチのストローク幅よりも短い(約3.4mm)となっているため、高速タイピングも可能です。
いわゆる「シルバー軸」と同じストローク幅です。
- Top Case: POM
- Spring: Stainless Steel
- Stem: POK
- Bottom Case: Modified Nylon
- Type: Linear
- Operating Force: 42±5gf ●
- End Force: 52±5gf
- Total Travel: 3.4±0.3mm
- Pre-travel: 2.0mm±0.3mm
- Lube: Pre-lubed
Hippo65のデメリットと購入前に確認したい注意点
- 日本国内では無線利用はNG(工夫する必要あり)
- 無線モード用のキースイッチの位置があまり良くない
- 海外購入のため日本人には抵抗がある可能性あり
日本国内では無線利用はNG(工夫する必要あり)
Hippo65は、有線接続、無線接続(BT/2.4GHz帯域)のトリプルモード対応ですが、残念ながら技適を取得していないため、日本国内での無線接続は法律上できません。
電波法では、「無線接続機能が付いている状態」であっても使用が制限されると解釈できる条項もあるため、日本国内で利用するためには、無線接続に利用するバッテリーコネクタを外してから利用してください。
無線モード用のキースイッチの位置があまり良くない
Hippo65は、無線接続スイッチの位置がCapsLockキーの横にあります。
よって、無線機能のオンオフを行う場合は、キーキャップを外さなければいけません。
とりわけ日本での利用では、無線機能は利用しないため、あまり心配しなくても良いかもしれません。
おそらく、この位置にスイッチがあるのは、アルミボディの加工コストを下げるためだと推察されます。
海外購入のため日本人には抵抗がある可能性あり
現時点では、Hippo65を購入できるのはKickstarterのみとなっており、一般販売や、日本の販売代理店が販売するといったことは一切決まっておりません。
今回のお取引でHippokeysさんとは初めてお仕事させてもらいました。
加えて、Kickstarterの価格で今後購入できるかについても不明瞭となっています。
よって、今回がHippo65を購入する最大のチャンスなのですが、やはり日本人にとってハードルが高いのが「海外通販」という点でしょう。
英語サイトに抵抗がある方にとっては、今回のクラウドファンディングも参加が難しい可能性があります。
ただし、最近ではブラウザの翻訳機能もありますし、これらを使うことで日本でインターネット通販を行うのと同じように購入可能です。
住所の英語変換については、こちらのサイトを参考にすると簡単にできます。
まとめ
以上、Hippo65のレビューをお伝えしてきました。
Hippo65は、無線接続の法律上の壁はあるものの、有線接続だけでも十分満足できる価値を持ったキーボードだと評価しています。
これが$100.00程度で購入できるなんていまだに信じられません。
メカニカルキーボードを複数台持っている方でも、満足できる商品だと感じました。
また、「打鍵感のよいちょっといいキーボード」を探しているメカニカルキーボードビギナーにも最適です。
ぜひ、Kickstarterでゲットしてくださいね!
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