Gateron Low Profile 3.0が発表される|Cherry MXとの完全な互換性なし

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2024年4月20日、NuPhyはWeiboにてzFrontier Keyboard Expoの様子を投稿しました。

この画像がキーボード有志によりXに掲載され、「新作ロープロファイルキースイッチがCherry MXと互換性がある」ということで非常に話題になりましたが、NOS75の正式リリースでその事実がようやく判明しました。

残念ながら、Gateron Low Profile 3.0は既存のCherry MX基板との互換性はありません。

この理由についてみていきましょう。

この記事は実際にNOS75のリリースを受けて、全面的に加筆修正がされています。

この記事の著者
Kawamura top R

GreenEchoes Studio代表

河村亮介(カワムラリョウスケ)

サイト運営者兼WEBライターとして自社メディアを立ち上げ、現在では複数の法人運営メディアの企画運営を行う。仕事上、ヘビーに文字を打つことが多く効率化を求めるうちにキーボード沼にハマり、「GreenKeys」を開設。

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Gateron Low Profile 3.0についての詳細

NuPhyは、4月17日にWeiboでGateronとコラボした新作ロープロファイルキースイッチ「Gateron Low Profile 3.0」を発表しました。

フットプリント部分に注目すると、スイッチソケットの位置がCherry MXと同一となっています。

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https://github.com/siderakb/key-switches.pretty?tab=readme-ov-file

さらに投稿された写真を見てみると、Cherry MXキースイッチがロープロファイルスイッチと同一の基板上にあることがわかります。

Nos75

これが、7月11日に発売された「NOS75」です。

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動画参照:NuPhy
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画像参照:NuPhy

このように、採用されたN1 nanoキースイッチは、ロープロファイルにも関わらず3.4mmのストローク幅を維持しており、シルバー軸と同程度の打鍵感を実現しています。

材質は自己潤滑性が高いPOMで構成されているため、非常にスムーズな動作となっています。

Gateron Low Profile 3.0の大きな問題点|既存のCherry MX規格との互換性なし

問題点
  • CherryMX規格よりも中央の足が太いため、既存のCherryMX基板に入らない
  • スイッチプレートを介した異なるキースイッチの共存が不可能
  • 専用設計のスタビライザーが必要

リリース前の予想が的中してしまった形となりましたが、残念ながらGateron Low Profile 3.0は、既存のCherry MX基板との互換性がないことがわかりました。

その理由は、中央の軸がCherry MX規格よりも太いためです。

軸中央部にステムが入り込むような構造となっている関係上、通常のCherry MX規格の軸よりも太くする必要があったのでしょう。

Daihuku氏の解説動画によると、Gateron Low Profile 3.0の中央部の足の太さは「約4.42mm」となっており、通常の軸の太さ(約3.8mm)と比較すると、大幅に太くなっているのです。

これでは、既存の基板にははまりません。

また、プレート問題もあります。

Gateron Low Profile 3.0のスイッチは低背のため、通常のスイッチプレートと比較すると、スイッチプレートに噛む爪の部分の高さが大きく異なります。

よって、仮に中央部の足の穴が大くどちらのキースイッチも刺さったとしても、共通のスイッチプレートを用いることは不可能です。

どちらかのキースイッチしか使えないという仕様になってしまいます。

さらに、スタビライザーの高さも当然異なるため、新たにGateron Low Profile 3.0とCherryMX規格の両方に対応したキーボードを設計するためには、専用スタビライザーの入手も必要です。

ロープロファイルフットプリントの種類

SideraKB氏が公開しているキースイッチフットプリントを参考に、キースイッチの種類についてみていきましょう。

Cherry MX(ノーマルプロファイル)

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Cherry MX LowProfile

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Gateron LowProfile

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Kailh Choc V1

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Kailh Choc V2 / Lofree Shadow

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Kailh POM Switch 2.0

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(たぶんKailh Choc V2 / Lofree Shadowはちょっと違うかも。Lofree Edgeに採用されたスイッチのフットプリントは未確認)

なんと、私が思いつくだけで6つ、これにAlps軸や東プレ軸、NizのEC軸などを加えるともっと多いのです。

世の中でもっとも流通しているのは、Cherry MX互換キースイッチでしょう。

一般的にはノーマルプロファイルと呼ばれているもので、多くのメーカーが互換キースイッチを出しています。

問題となっているのが、通常のCherry MX規格よりも背が低い「ロープロファイルキースイッチ」のフットプリントが統一されていない=複数存在するということです。

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https://www.lofree.co/pages/lofree-edge

特に設計者にとっては悩ましい部分で、複数のキースイッチに対応させるためのフットプリントを考えるのは配線の都合上、非常に面倒な作業になっているのが想像されます。

そして、今回あらたにGateron Low Profile 3.0のフットプリントが誕生してしまったため、さらに難解になりました。

ちょっとこの辺りはどうにかならないのでしょうかね…。

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Kawamura

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GreenKeys著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenKeys運営責任者/事業代表

WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表をしています。他社法人メディアの運営ほかキーボードメディアや通信系メディアへの寄稿を行うなど、ウェブライターとしても活動しています。今年はオリジナルキーキャップセットを作る予定。

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