NuPhy NOS75とGateron Low Profile 3.0の違和感について

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NuPhy初のフルアルミニウム製キーボードとして、2024年7月11日に発表された「NOS75」には、新しいロープロファイルキースイッチ「Gateron Low Profile 3.0」が搭載されました。

リリース前の情報では、Cherry MX規格との互換性があると予想されていましたが、残念ながら中央の足が太すぎるために既存のCherry MX規格の基板には利用できないことが判明するなど、肩を落とした方も多いのではないでしょうか。

また、専用スタビライザーが必要となる点や、共存できるスイッチプレートはそもそも難しいことから考えても、何かしらの意図があるようにしか思えません。

個人的に感じた、NOS75とGateron Low Profile 3.0の違和感についてちょっと書き留めていきます。

この記事の著者
Kawamura top R

GreenEchoes Studio代表

河村亮介(カワムラリョウスケ)

サイト運営者兼WEBライターとして自社メディアを立ち上げ、現在では複数の法人運営メディアの企画運営を行う。仕事上、ヘビーに文字を打つことが多く効率化を求めるうちにキーボード沼にハマり、「GreenKeys」を開設。

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NOS75のセールスポイントは…?

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NuPhyが新たにリリースしたNOS75のプロモーションでは、「初のフルアルミニウム製ロープロファイルキーボード」ということを大々的に謳っていますが、ユーザーの認識とは大きく乖離しているように感じました。

ユーザーが今回もっとも求めていたのは、Cherry MX互換と噂されていた、「新しいロープロファイルキースイッチの互換基板が、既存のCherry MXキースイッチと共存できるか」ということではないでしょうか。

いざ蓋を開けてみると、Gateron Low Profile 3.0はCherry MX規格のものとスイッチソケット部分については共通となっているものの、中央の足が約0.4mm太いため、既存のCherry MX基板にははまらないことが判明。

ただ、Gateron Low Profile 3.0専用に設計されたNOS75については、中央の足の穴がもともと大きく作られているため、Cherry MXキースイッチがはまります。(Daihuku氏の動画で確認済み)

ハマったところで、今度はスイッチプレートが2つのキースイッチと共存できないことや、キースイッチに見合ったスタビライザーが必要となってしまう点など、「残念な」ポイントばかりが目立っている印象を個人的には持ちました。

現時点では、スタビライザーが既存のCherryMX規格と互換性があるかどうかは確認できていません。

確かに、丸みを帯びた金属製のボディは美しいですし、打鍵感や打鍵音も良好、さらには底面のPVD製のウェイトの美しさは目を見張るものがあります。

それでも、無線接続に対応していない点や既存の75%レイアウトのキーボードをそのままロープロ化しただけのように見えるなど、どうも「急いでリリースしました」感が否めません。

NOS75の次回作をもしかしたら用意しているのでは?

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Gateron Low Profile 3.0の中央の足をCherry MX互換としなかったのは、強かなマーケティング戦略によるものという見方もできます。

現時点で、Cherry MX規格でロープロファイル化を実現できるキースイッチの第一選択肢として採用されているのは、おそらくTecseeのMidium Puddingでしょう。

確かに通常のCherry MX規格のキースイッチと比較すると非常に背が低いですが、ストローク幅が短くなってしまう点や、最近のキースイッチと比較すると、若干動作のスムーズさに欠ける(と個人的には思う)点など、ちょっと「弱い」印象を持ちました。

仮に、NuPhyが「見た目上の外観やスタビライザーの問題も解消したCherryMXとGateron Low Profile 3.0の両方に対応した次回作」を企画していたとして、Gateron Low Profile 3.0スイッチを自社でしか販売しないのであれば、完全な形で「ノーマル⇄ロープロ」に対応したキーボードをリリースしているという独自性で、マーケットニーズを独占できる可能性があります。

また、他社からも「ノーマル⇄ロープロ」のフットプリントに対応したキーボードがリリースされたとしても、NuPhyでしかGateron Low Profile 3.0の購入ができなければ、そこでも利益を独占できる可能性があるでしょう。

ロープロ規格の覇権取り合戦の行方は?

「規格」を独占するということは、利益を独占することと同義です。

かつての電化製品の歴史を見ればわかるように、ソニーの「ベータマックス」とビクターの「VHS」よる家庭用VTR規格競争では、勝ったVHSが利益を得ました。

そのほかにも、DVDスーパーマルチ、USBとIEEE1394、MOとZIP、mp3とm4aなどなど‥これまでの歴史の中でこのような規格競争が何度も繰り返されてきました。

参考:Wikipedia

CherryMX規格については、Cherry社が開祖となり他社が模倣する形で普及しましたが、ロープロファイルキースイッチに関してはある程度市場が成熟してきた中で生まれてきたアイディアとなっているため、このような規格争いが発生しているものと理解しています。

Gateron LP規格、Gateron LP3規格、Kailh Choc V1/V2規格、Kailh Chocの亜種であるLofree Ghost規格など、ロープロファイル界隈にはさまざまな規格が乱立しており、並列的に存在しているため、ユーザーも混乱していることでしょう。

個人的には、NuPhyが出す「NOS75の後継機種」がこの規格争いに何かしらの変化を与えるものと予想しています。

おそらく、各ロープロファイルキーボードをリリースしているブランドもこの雰囲気を敏感に察知していると考えられるため、「次の一手」をどのブランドがどのように打ってくるか、引き続き注目しています。

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Kawamura

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GreenKeys著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenKeys運営責任者/事業代表

WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表をしています。他社法人メディアの運営ほかキーボードメディアや通信系メディアへの寄稿を行うなど、ウェブライターとしても活動しています。今年はオリジナルキーキャップセットを作る予定。

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