NuPhyのVIAを使ったキーマップ変更方法について解説

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2023年にリリースされたAir「v2」やHalo「v2」、Gem80などの最新シリーズはQMK/VIAに対応しているため、プログラミングの知識なしでGUI上で簡単にキーマップを変更することができます。

ただし、それぞれリリース当初のモデルであるv1には導入されていなかった仕組みとなっているため、「うまく変更できない」「設定方法がわからない」という方も多いことでしょう。

ここでは、QMK/VIAの仕組みを用いたNuphyキーボードのキーマップ変更方法についてお伝えしていきます。

NuPhyのキーボードは「同時押し」「押下時間によってキーバインドが変わる」などの「Anykey」を利用した高度な機能を無線接続でも実現可能です。

この記事の著者
Kawamura top R

GreenEchoes Studio代表

河村亮介(カワムラリョウスケ)

サイト運営者兼WEBライターとして自社メディアを立ち上げ、現在では複数の法人運営メディアの企画運営を行う。仕事上、ヘビーに文字を打つことが多く効率化を求めるうちにキーボード沼にハマり、「GreenKeys」を開設。

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QMK/VIAに対応したNuPhyキーボードのキーマップ変更方法

まず、キーマップの変更を行う前に、「.json」ファイルが必要です。

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画像参照:https://nuphy.com/pages/json-files-for-nuphy-keyboards

下記公式サイトのダウンロードページからダウンロードしましょう。

https://nuphy.com/pages/json-files-for-nuphy-keyboards

キーマップ変更手順

STEP
有線モードで接続
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QMK/VIAに対応したNuPhyキーボードを「有線接続モード」に設定した状態でPC /Macに接続しましょう。

STEP
VIAへアクセス

ブラウザからVIA(https://usevia.app/#/)にアクセスしてください。

STEP
ブラウザでの読み込みを許可する

「AUTHORIZE NEW」をクリックしてキーマップを変更したいキーボードを選択し、接続ボタンをクリックしてブラウザでの読み込みを許可しましょう。

STEP
デザインタブを選択してjsonファイルを読み込む

右から二番目の「ペイントの刷毛マーク(デザインタブ)」をクリックしたのちに、「アップロード領域」をクリックします。

ファイルの選択画面で公式サイトからダウンロードしたjsonファイルを選択してください。

ここまでで作業は完了です。

あとは、「CONFIGURE 」タブを選択して、キーマップを変更してください。

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QMK/VIAに対応したNuPhyキーボードのキーマップの変更ができない時の対処方法

ここでは、キーマップの変更ができない方向けに解説していきましょう。

VIAを開いてもキーマップの変更ができません。何か間違っていますか?

キーマップを変更するには、「json」と呼ばれる専用ファイルが必要です。公式サイトからjsonファイルをダウンロードし、VIAサイトのデザインタブから読み込むと、キーマップの変更ができるようになります。

VIAでのキーマップの変更が反映されません。どうしてですか?

Air75v2/Air60v2はOS切り替えの物理キースイッチを搭載しており、Macモードの場合は「Layer0」がデフォルトレイヤーとなり、「Layer1」がセカンドレイヤーとなります。

Winモードにした場合、デフォルトレイヤーは「Layer2」となり、セカンドレイヤーが「Layer3」となるのです。

仮にあなたがWindowsユーザーの場合、Winモードで使用しているのであれば「Layer2」と「Layer3」を変更しない限り、キーマップの変更が反映されないように感じてしまうでしょう。

QMK/VIAに対応したNuPhyキーボードでキーマップ変更ができない理由は、まだVIAにjsonファイルがマージされていないケースです。

通常であれば、VIAに対応したキーボードを有線接続し、VIAサイトにアクセスすれば自動で読み込みが開始され、jsonファイルを読み込まなくてもキーマップの変更ができます。

しかし、登録までにはタイムラグがあるため、キーマップ変更に必要なjsonファイルがVIAに登録されていないようです。

これが理由で、キーマップの変更につまづいてしまう方が多くなっているように思います。

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恐らくはそのうちにjsonファイルの読み込みなしでもキーマップの変更ができるようになるはずです。

キーマップの変更の豆知識

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VIAは直感的なUIになっているため、そこまでキーマップの変更には困らないでしょう。

基本的な使い方としては、お好みのキースイッチ部分に、変更したいキースイッチマークをドラックアンドドロップするだけで、リアルタイムに変更が反映されます。

ただし、VIAの根幹であるQMKでできることは実はかなりたくさんあります。

QMK Keycodesの本家解説ページはこちら▷▷

マクロを設定する

マクロを設定すれば、特定の操作を登録することである操作を自動化するボタンを作成することが可能です。

マクロ登録タブから特定の操作を記録し、Mボタンを設定します。

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同時押しや短押し/長押し設定

QMK/VIAでは、「複数のキーの同時押しを1つのボタン操作で実現する」ことや「押す時間によって入力されるキーの内容を変える」などの高度な機能を実装することができます。

VIA設定画面の「SPECIAL」→「Any」から設定可能となっていますが、「コード」を打ち込む必要があるため、QMK Codesを知らない場合にはかなり設定ハードルが高くなります。

そのような方のために、知識なしでコードが生成できる仕組み「VIA Any Generater」を提供していますので、ぜひご利用ください。

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下記には一応、QMKコードを転載しておきますが、ジェネレーターを使った方が簡単です。

Modifiers :id=modifiers(キーの同時押し)を設定する

KeyAliasesDescription
LCTL(kc)C(kc)Hold Left Control and press kc
LSFT(kc)S(kc)Hold Left Shift and press kc
LALT(kc)A(kc)LOPT(kc)Hold Left Alt and press kc
LGUI(kc)G(kc)LCMD(kc)LWIN(kc)Hold Left GUI and press kc
RCTL(kc)Hold Right Control and press kc
RSFT(kc)Hold Right Shift and press kc
RALT(kc)ROPT(kc)ALGR(kc)Hold Right Alt (AltGr) and press kc
RGUI(kc)RCMD(kc)RWIN(kc)Hold Right GUI and press kc
LSG(kc)SGUI(kc)SCMD(kc)SWIN(kc)Hold Left Shift and Left GUI and press kc
LAG(kc)Hold Left Alt and Left GUI and press kc
RSG(kc)Hold Right Shift and Right GUI and press kc
RAG(kc)Hold Right Alt and Right GUI and press kc
LCA(kc)Hold Left Control and Alt and press kc
LSA(kc)Hold Left Shift and Left Alt and press kc
RSA(kc)SAGR(kc)Hold Right Shift and Right Alt (AltGr) and press kc
RCS(kc)Hold Right Control and Right Shift and press kc
LCAG(kc)Hold Left Control, Alt and GUI and press kc
MEH(kc)Hold Left Control, Shift and Alt and press kc
HYPR(kc)Hold Left Control, Shift, Alt and GUI and press kc
KC_MEHLeft Control, Shift and Alt
KC_HYPRLeft Control, Shift, Alt and GUI
引用:https://github.com/qmk/qmk_firmware/blob/master/docs/keycodes.md

このように、特定のキースイッチとの同時押しが実現可能です。

例えば、ペーストボタンのショートカット(CTRL +V)を設定したい時は、SPECIALのAnyキーを設定し、Anyキー設定欄に

LCTL(KC_V)

と設定すると、ペーストボタンが作成可能です。

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MOD-TAPを設定する

MOD-TAPはQMKの非常に便利な仕組みです。

長押し(HOLD)時の挙動と、単押し(TAP)時の挙動で異なるキーの機能を持たせることができます。

KeyAliasesDescription
MT(mod, kc)mod when held, kc when tapped
LCTL_T(kc)CTL_T(kc)Left Control when held, kc when tapped
LSFT_T(kc)SFT_T(kc)Left Shift when held, kc when tapped
LALT_T(kc)LOPT_T(kc)ALT_T(kc)OPT_T(kc)Left Alt when held, kc when tapped
LGUI_T(kc)LCMD_T(kc)LWIN_T(kc)GUI_T(kc)CMD_T(kc)WIN_T(kc)Left GUI when held, kc when tapped
RCTL_T(kc)Right Control when held, kc when tapped
RSFT_T(kc)Right Shift when held, kc when tapped
RALT_T(kc)ROPT_T(kc)ALGR_T(kc)Right Alt (AltGr) when held, kc when tapped
RGUI_T(kc)RCMD_T(kc)RWIN_T(kc)Right GUI when held, kc when tapped
LSG_T(kc)SGUI_T(kc)SCMD_T(kc)SWIN_T(kc)Left Shift and GUI when held, kc when tapped
LAG_T(kc)Left Alt and GUI when held, kc when tapped
RSG_T(kc)Right Shift and GUI when held, kc when tapped
RAG_T(kc)Right Alt and GUI when held, kc when tapped
LCA_T(kc)Left Control and Alt when held, kc when tapped
LSA_T(kc)Left Shift and Left Alt when held, kc when tapped
RSA_T(kc)SAGR_T(kc)Right Shift and Right Alt (AltGr) when held, kc when tapped
RCS_T(kc)Right Control and Right Shift when held, kc when tapped
LCAG_T(kc)Left Control, Alt and GUI when held, kc when tapped
RCAG_T(kc)Right Control, Alt and GUI when held, kc when tapped
C_S_T(kc)Left Control and Shift when held, kc when tapped
MEH_T(kc)Left Control, Shift and Alt when held, kc when tapped
HYPR_T(kc)ALL_T(kc)Left Control, Shift, Alt and GUI when held, kc when tapped – more info here
引用:https://github.com/qmk/qmk_firmware/blob/master/docs/keycodes.md
Kawamura top RKawamura

例えば、MT(MOD_RSFT, KC_SLSH)と設定すると、長押し時はシフトキー、単押し時は/として機能します。

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GreenKeys著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenKeys運営責任者/事業代表

WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表をしています。他社法人メディアの運営ほかキーボードメディアや通信系メディアへの寄稿を行うなど、ウェブライターとしても活動しています。今年はオリジナルキーキャップセットを作る予定。

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