金属製キーキャップ「Awekeys Fullmetal Keycaps」とセラミックス製キーキャップ「Cerakey」をABS/PBT製キーキャップと比較

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みなさんがイメージするキーキャップといえば、おそらくは「プラスチック樹脂」製でしょう。

最近では、プラスチック以外の「異素材」を用いたキーキャップが登場して話題となっているのはご存知でしょうか。

その代表的なのが、2023年1月に日本でクラウドファンディングを行なったセラミック製キーキャップ「Cerakey」でしょう。

中国の伝統文化である「陶磁器」製のキーキャップとなっており、シルクのような質感、鏡のような光沢だけでなく、硬質な打鍵音が人気となり、約850万円もの支援を集めました。

そして、2024年に話題となりつつあるのが、Awekeysが2024年7月からクラウドファンディング開始予定の「Fullmetal Keycaps」です。

すべて金属製となっており、金属特有の煌びやかなルックスに加えて、セラミックよりも重い重量から、非常に硬質で独特な打鍵音を生み出します。

今回はこの2つの「異素材」キーキャップを、既存の樹脂製のキーキャップをマイルストーンとして比較し、さまざまな側面からその特徴を見ていきたいたいと思います。

この記事の著者
Kawamura top R

GreenEchoes Studio代表

河村亮介(カワムラリョウスケ)

サイト運営者兼WEBライターとして自社メディアを立ち上げ、現在では複数の法人運営メディアの企画運営を行う。仕事上、ヘビーに文字を打つことが多く効率化を求めるうちにキーボード沼にハマり、「GreenKeys」を開設。

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キーキャップの種類と特徴

「キーキャップ」といえば、プラスチック樹脂製のものが主流となっています。

最もポピュラーなキーキャップ素材といえば、「ABS」でしょう。

加工がしやすく、安価ということもあり、現在でも多くのABS製のキーキャップが出回っています。

しかし、打鍵音が軽く、経年によりテカリが生じやすいということがデメリットとして挙げられてきました。

そこで近年登場したのが、PBT製のキーキャップです。

耐油性耐摩耗性に優れており、ABS素材と比較して「コトコト」とした打鍵音となりやすいことから、一気に普及しました。

以前は、キーレジェンドを別の色で作り出す「ダブルショット」という手法はPBT素材では難しいとされていましたが、現在ではその手法も広く普及し、さまざまなキーキャップメーカーで実現可能となっています。

また、ABSとPBTのハイブリッド素材も登場するなど、進化はとどまることを知りません。

これらの特徴をセラミック製、金属製キーキャップの切り口でも見てみましょう。

スクロールできます
CeramicMetalPBTABS
打鍵音低音寄り高音寄り低音寄り高音寄り
手触り滑らかざらざらざらざらざらざら
/滑らか
見た目光沢あり光沢なし光沢なし光沢なし
/光沢あり
耐摩耗性強い不明強い弱い
耐化学薬品製強い強い強い弱い
耐熱性強い強い強い弱い
キートップ印字方法熱焼付レーザーエングレービング昇華印刷(Dye-Sub)
ダブルショット
レーザー印刷
ダブルショット
レーザー印刷
パッド印刷
熱転写印刷
価格やや高い高い普通安い

今回、例として採用したキーキャップは、下記の4種類です。

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打鍵音

当サイトでは、打鍵音の要素を下記の3つの視点から評価しました。

  • 音質(tone)|サウンドが高い音(高周波数)か低い音(低周波数)か
  • 硬さ(tightness)|打鍵音が硬い感じがするか、柔らかい感じがするか
  • 傾向(Types)|いわゆるThocky(ミュートされたようなコトコト音)かClacky(パチパチする音)か

これらの視点から評価した結果が下記となります。

キーキャップの違いによる打鍵音の特徴
スクロールできます
音質(tone)硬さ(Tightness)音の傾向(Types)
MetalHighTightThocky
CeramicLowTightThocky
PBTLowSoftThocky
ABSHighSoftClacky

実際の打鍵音については、比較動画をご覧ください。

  • キーボード:Deadline Studio TPS40
  • スイッチ:Gateron Pro Ultra Groly Yellow

Metal

Ceramic

PBT

ABS

やはり、プラスチック樹脂素材と金属、セラミック素材のキーキャップを比較すると、打鍵音の重みが違います。

硬質な素材を利用しているせいか、打鍵音は非常に固く、タイトな印象が強かったです。

しかし、音質は異なっており、こもったような低音が特徴的だったのがセラミックに対して、メタルキーキャップは抜けるような重めの高音が目立ちました。

一方、樹脂製キーキャップについては、素材の厚さに関わらず、PBTの方が低音が強調されたソフトなサウンド、ABSでは高音が強調されたソフトで始めるような打鍵音といった印象を受けます。

Kawamura top RKawamura

打鍵音が、これらのキーキャプを選ぶ上で最も重要な要素となってきます。
どれが良いというわけではなく、「好み・嗜好の問題」ですので、あなたが好きな音が出るキーキャップ素材を選びましょう。

手触りとルックス

キーキャップを選ぶ上で非常に重要なのが「触った感触」です。

長時間タイピングしていて、「しっくり来る」ものを選びましょう。

また、「見た目の感じ=審美性」の観点では、「ルックス」も非常に重要です。

光沢の有無や質感に至るまで、4種類の素材では大きな違いが存在しています。

DSC 9844
左:メタル 中央:セラミック 右:PBT
DSC 9271
ABS素材(マット)
DSC 0110
ABS素材(光沢あり)

樹脂素材に関して、ルックスのバリエーションが多いのは「ABS樹脂」でしょう。

マットなルックスからハーフマット、ハーフシャイン、シャインといったさまざまな表情を作り出すことができます。

また、質感に関しても、シボ加工のようなざらざらとしたものから、ツルツルとしたものまで、バリエーションが多いのが特徴と言えるでしょう。

一方で、PBT素材に関しては光沢のある仕上がりは難しく、多くのキーキャップがマットな質感でざらついた表面になるケースが大半です。

PBT素材と同じく、メタルキーキャップはマットな質感となっており、セラミック製キーキャップはツルツルそした質感に限定されており、バリエーションが少なくなっています。

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耐摩耗性・耐化学薬品耐性・耐熱性

これらの特徴に関しては、具体的に下記のようなシーンに関係してきます。

  • 耐摩耗性:長く使っているうちにキーキャップがテカらないかどうか
  • 耐化学薬品性:アルコールなどで白化や変色しないかどうか
  • 耐熱性:キーキャップに熱を加えて印字できるかどうか
耐摩耗性耐化学薬品製耐熱性
Metal強い強い強い
Ceramic強い強い強い
PBT強い強い強い
ABS弱い弱い弱い

こうしてみると、ABSは3項目揃って「弱い」ことがわかります。

特に「耐摩耗性」が低いことに関しては、下記のように「テカリ」の原因となるため、ヘビーユースには向きません。

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テカリが出たABS製キーボード。多くのノートパソコンに採用されている。

また、アルコール清掃で「白化(白く変色する)」してしまうなど、掃除の際も非常に気を使う素材となっています。

加えて、熱に弱いため、「熱を加えてインクを樹脂に染み込ませる消えにくい染色方法=昇華印刷」にも対応できません。

ただし、他の素材と比較すると安価となっているため、現在でも多く流通しています。(価格については後述)

PBTに関しては、ABSの弱点をほぼすべてカバーしており、使い勝手に優れていると言えるでしょう。

金属製キーキャプ製造のAwekeys JAPANへの取材では、耐摩耗性について「現状ではテカリが生じたなどの報告はないが、ソフトマットな仕上げとなっているため継続利用でテカリが生じる可能性も考えられる」との回答が得られています。

Ceramicに関しては、Cerakeyに問い合わせたところ、釉薬を何層にも渡って塗って焼き上げているという回答が得られました。

まだ登場して間もないため耐久性についてはこれから検証という形になりそうですが、現時点での私の評価としては「耐摩耗性は強い」としています。

キートップの印字の消えにくさ

キーキャップの「上面」には、どのキーか識別するための「刻印」がされているのが一般的です。

じつはその刻印ですが、刻印の方法によって消えてしまうケースも存在します。

4つの素材とそれに対応する印刷方法、および印字の消えにくさを示したものが下記の表になります。

スクロールできます
消えにくさMetalCeramicPBTABS
熱転写印刷消えやすい
パッド印刷消えやすい
レーザー印刷消えやすい
シルク印刷消えやすい
昇華印刷(Dye-Sub)消えにくい×
Double Shot消えない
レーザー刻印
レーザーエングレービング
消えない
熱焼付消えにくい

まず、「消えない」に分類されるのが、レーザー刻印とダブルショットです。

DSC 9213
Awekeysのレーザー刻印

レーザー刻印は、物理的にレーザーで「彫刻」しているため、金属に掘り込んだ場合、通常利用の場合であればまず消えることはないでしょう。

また、ダブルショットに関しては、文字部分を別のパーツで作っているため、ある程度削れたとしても文字が消えることはありません。

DSC 0140
左:シングルショット 右:ダブルショット

昇華印刷(Dye-Sub)に関しても、塗料を熱で染み込ませているため、消えにくいとされています。

しかし、印刷技術が未熟な場合、文字が滲むというケースも報告されているため、事前に確認が必要でしょう。

DSC 0143
左:昇華印刷 右:ダブルショット

セラミックに関しては、釉薬を重ねて焼き上げる工程の中で、釉薬の一番上の層(表面)にレジェンドを焼き付けているとの回答が得られました。

それ以外の印刷方法に関しては、あくまでもキーキャップの表面に印字を「載せているだけ」なので、こすれば消えてしまう可能性があります。

DSC 0161
左側面がシルク印刷。発色は綺麗。

長期間変わらない姿で利用したい場合は、せめて「消えにくい」ものを選択した方が良いでしょう。

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価格

最後の決め手が「価格」でしょう。

価格にはかなり幅がありますが、やはり傾向としては樹脂製キーキャップの方が安価です。

一方で、異素材を使ったキーキャップの方が割高となる傾向があります。

スクロールできます
相場
Metal$300.00〜
¥45,000〜
Awekeys Fullmetal Keycaps
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Ceramic$140.00〜
¥21,000〜
Cerakey
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PBT$30.00〜150.00
¥4,500〜¥22,500
KAT Operator
KAT Operator Thickened Double Shot PBT Keycaps
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ABS$20.00〜
¥3,000〜
Signal Test
Signal Test ABS Cherry Profile Keycaps
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$=150円で計算

まとめ|あなたの好みのキーキャップを選ぼう

DSC 9850 1
Awekeys Fullmetal Keycaps Blank

以上、金属製キーキャップとセラミック製キーキャップを主軸に、一般的にメジャーとなっている樹脂製キーキャップとの違いについて解説してきました。

スクロールできます
CeramicMetalPBTABS
打鍵音低音寄り高音寄り低音寄り高音寄り
手触り滑らかざらざらざらざらざらざら
/滑らか
見た目光沢あり光沢なし光沢なし光沢なし
/光沢あり
耐摩耗性不明不明強い弱い
耐化学薬品製強い強い強い弱い
耐熱性強い強い強い弱い
キートップ印字方法不明レーザーエングレービング昇華印刷(Dye-Sub)
ダブルショット
レーザー印刷
ダブルショット
レーザー印刷
パッド印刷
熱転写印刷
価格やや高い高い普通安い

最終的な決め手となるのは、個人的には「打鍵感」が一番の要素になると考えています。

審美用として購入するのではなく、実用的なものとして購入するのであれば、「触った感触」「タイピングした際の指先へのフィードバック」「タイピングしている時の音」を重視して選ぶようにしましょう。

そして、次に重要となるのが、ルックスです。

特に金属製キーキャップに関しては、唯一無二のルックスとなっており、「所有欲」を満たしてくれます。

この記事を参考に、あなたにとって良いキーキャップが見つかることを願っています。

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Kawamura

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GreenKeys著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenKeys運営責任者/事業代表

WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表をしています。他社法人メディアの運営ほかキーボードメディアや通信系メディアへの寄稿を行うなど、ウェブライターとしても活動しています。今年はオリジナルキーキャップセットを作る予定。

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