WOBKEY RAINY75 レビュー|雨音のような独特の打鍵感が魅力

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RAINY75は、中国のキーボードブランドである「WOBKEY」が販売しているメカニカルキーボードです。

フルアルミニウム製ボディを採用しているのにも関わらず、驚くべき安さで提供しており、瞬く間に話題となりました。

映画監督の新海誠氏がSNSに投稿したことでも有名です。

海外では2024年1月にクラウドファンディングサイトKickstarterで4,729人からの支援を集め、大成功を収めています。

日本ではクラウドファンディングサイトMakuakeで登場し、合計308人から購入され、約560万円の支援を集めるなど、大変人気となりました。

その後は、クラウドファンディングを主催した「株式会社KIBU」が販売代理店を務める形で販売しています。

技適取得済みのため安心して利用することが可能です。

本記事では、Wobkey Rainy75の魅力についてお伝えします。

Rainy75については、株式会社KIBUより提供いただきました。

販売情報

Rainy75は、KIBU ShopおよびAmazonなどで購入可能です。

※分割スペースバーおよびJISレイアウト風スイッチプレートが利用できるのは「Lite系」のみです。バックライトの有無が他のモデルとの大きな違いです。

この記事の著者
Kawamura top R

GreenEchoes Studio代表

河村亮介(カワムラリョウスケ)

サイト運営者兼WEBライターとして自社メディアを立ち上げ、現在では複数の法人運営メディアの企画運営を行う。仕事上、ヘビーに文字を打つことが多く効率化を求めるうちにキーボード沼にハマり、「GreenKeys」を開設。

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【結論】Rainy75はおすすめできる

結論から言うと、Rainy75は非常におすすめできます。

Rainy75おすすめポイント
  • 素晴らしい打鍵音
  • コストパフォーマンスに優れている
  • レイアウトの変更が可能

正直、アルミニウム合金のボディにガスケットマウント構造、贅沢な吸音材、無線対応(技適認証取得)、高品質なキーキャップ…これだけのフル装備の極上キーボードがわずか2万円から購入できるのは、「驚異的」です。

Rainy75は、打鍵感のよいカスタムキーボードを探している方には是非ともおすすめしたい一品です。

擬似日本語配列や分割スペースバーが利用してみたい方は「Lite系」を選びましょう。

通常のUS配列のままで問題なければ、柔らかな打鍵感が好みなら「Color系」、反発が強く硬めの打鍵感が好きなら「Pro系」をおすすめします。

販売情報

Rainy75は、KIBU ShopおよびAmazonなどで購入可能です。

※分割スペースバーおよびJISレイアウト風スイッチプレートが利用できるのは「Lite系」のみです。バックライトの有無が他のモデルとの大きな違いです。

製品のスペック及び概要

Rainy75は、使用の違いによって、Lite,Color,Proの3種類がラインナップされています。

選択できるカラーとウェイトの組み合わせや、デフォルトで採用されているキースイッチが異なるので、選ぶ際には気をつけましょう。

特に、擬似JISレイアウト(ISO配列)や分割スペースバーを使ってみたい方は、Lite系でしか対応していませんのでご注意ください。

キーボードの概要

スクロールできます
LiteColorPro
価格(税込)20,000円22,000円25,000円
ブラック
シルバー
シルバー
ブルー
ホワイト
ブラック
ブルー
ホワイト
ピンク
パープル
キーキャップダブルショットPBT
キースイッチHMX紫
Violet / 45±5gf AP 2.0±0.6mm
Travel 3.5mm
JWK黒白
WOB / 40±5gf AP 2.0±0.4mm
Travel 3.5mm±0.04mm
プレートPPFR4
PP
ティルトアングル約7度
ケース素材アルミニウム合金製
接続方式Type-C / 2.4GHz / Bluetooth
ホットスワップ対応
重量約1.8kg
バッテリー容量3500mAh7000mAh
サイズ320 x 135 x 35mm
ウェイトガラスステンレス
プレートオプションJISレイアウト
US分割スペースバーレイアウト
非対応
RGB非対応対応

各モデルの違いについて

Rainy75には、Lite/Color/Proの3つのモデルがあり、それぞれ上記表の赤字部が異なっています。

Lite系と、Color/Pro系の決定的な違いは「スイッチプレートが交換できるかどうか」です。

日本語配列風のレイアウト、および分割スペースバーレイアウトで使いたい方は、Lite系を選んでください。

USレイアウトで問題ない方であれば、Color/Proも選択肢に入ります。

Proであれば、バッテリー駆動時間が長く、ステンレスウェイトを使用しており、FR4プレートを採用しているため、他のモデルに比べると若干打鍵感は固く、反発が強い印象です。

また、キースイッチも変更となっています。

キースイッチの仕様

SwitceJP1

紫キースイッチ|MX互換キーキャップ対応

  • 製造元:HMX
  • スイッチタイプ:リニア
  • 作動フォース:45±5gf
  • 作動トラベル:2.0±0.6mm 
  • 総トラベル:3.5 mm
  • スプリング:22mm 
  • ファクトリールブ:工場潤滑済み
SwitceJP2

黒白キースイッチ

  • 製造元:JWK| MX互換キーキャップ対応
  • スイッチタイプ:リニア
  • 作動フォース:40±5gf  
  • 作動トラベル:2.0±0.4mm
  • 総トラベル:3.5 ±0.04㎜ 
  • スプリング:18mm 
  • ファクトリールブ:工場潤滑済み

キースイッチの単品販売もKIBUショップでしています。

販売先

販売元:Wobkey(中国)

日本正規販売代理店:株式会社KIBU

同梱品

  • キーボード本体
  • キーキャッププラー
  • 交換用キースイッチ3つ
  • 取り扱い説明書
  • USB Type-Cケーブル
  • 2.4GHzワイヤレスレシーバー(ドングル)

Rainy75レビュー

DSC 0058
Rainy75の魅力
  • アルミ合金ケース採用
  • ガスケットマウント採用で打鍵感が良い
  • 接続方法が有線・無線2種から選択可能。技適取得済み
  • 購入しやすい価格(20,000円から購入可能)
  • ホットスワップ対応でキースイッチの交換が可能

外観と特徴

それでは早速、外観からみていきましょう。

DSC 0062

今回レビューしていくのは、Lite系のホワイトカラーです。

白をベースにしたカラーリングとなっており、黒い3キーが非常にパリッととしたアクセントになっています。

キーキャップはPBT素材を採用しており、耐摩耗性耐油性に優れているため、長期間の仕様でもテカリが発生する心配はほとんどありません。

また、ダブルショット(2色成型)ととなっているため、印字が消えることがない点についても大きなメリットと言えるでしょう。

DSC 0063

Rainy75は、トップケースとボトムケースで構成されており、上下を接続するネジはキースイッチを外したところにあります。

外観からは止めネジが見えない構造となっており、背面も非常に美しさが目立ちますね。

DSC 0064
DSC 0058

ガラス製のミラーも本当に写り込みが綺麗なのが画像でもわかるでしょう。

背面にはUSB Type-Cポートが備わっており、フルアルミニウム合金を採用したキーボードにはよくある「無線通信用のスリット」がないため、恐らくはスイッチプレート上面から通信しているものと思われます。

Kawamura top RKawamura

金属製のスイッチプレートを採用していないのは、この辺りの事情がありそうですね。

タイピングティルトアングルは約7度とちょうどよく、重量も約1.8kgと非常に重いため、打鍵時に不安定だったりズレることはまずありません。

このスペックで2万円から購入できるのは驚異的なコストパフォーマンスと言えるでしょう。

DSC 0053

キースイッチはHMX製のリニア軸を採用しており、このキースイッチの底打ち音が素晴らしいです。

これがいわゆる「雨音のような」打鍵音を作り出している要素の一つでしょう。

Kawamura top RKawamura

ただし、キースイッチだけでなく、アルミニウム合金ボディの剛性、ガスケットマウント構造、複数層にわたる吸音材が組み合わさって、「あの音」になっていると考えられます。

20240611 223432 scaled
シリコンポールによるガスケットマウント構造
DSC 0057

もちろん、キースイッチはホットスワップに対応しているため、キースイッチの交換が可能です。

Rainy75の分解方法と擬似日本語配列プレートや分割スペースバー仕様への交換方法

Rainy75 はLite版のみ交換用のキースイッチプレートが用意されています。

用意されているキースイッチプレートは下記の2種類です。

  • 分割スペースバー対応プレート(PC素材)|黄色の部分が変更可能
  • ISOレイアウト(擬似日本語配列)対応プレート(FR4素材)|赤い部分が変更可能
screenshot 20240507 005723

ちょっと分解してみます。

まずはキーキャップとキースイッチを全て外します。

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トップフレームを固定している6箇所のネジをすべて外しましょう。

20240611 223418 scaled

アルミフレームを外すと、プレートの交換が可能です。

後述していますが、ISOレイアウトはJISレイアウトと似てはいるものの「ろ」に該当するキーがありません。

今回は分割スペースバーに換装します。

スイッチプレートにマウントしていあるスタビライザーも移植しましょう。

ただし、分割スペースバーでは、2Uスタビライザーを別途用意しなければいけませんのでご注意ください。

20240611 230419 scaled

キーキャップをつけて完成です。

打鍵感

今回は、デフォルトのPBT製キーキャップを装着した状態と、ABS製キーキャップを装着した状態の2種類の打鍵音を収録しました。

音の性質としては大きな違いはありませんが、PBT製キーキャップの方が若干硬質な感じのサウンドとなりました。

全体を通して、芯のある高音域寄りの打鍵音という印象です。

この高音域に寄ったタイピングサウンドは、HMX Purpleキースイッチの特性だと評価しています。

もっと低い「コトコト」としたサウンドが好みの方は、Gateron Pro Ultra Groly Yellowなどがおすすめです。

販売情報

Rainy75は、KIBU ShopおよびAmazonなどで購入可能です。

※分割スペースバーおよびJISレイアウト風スイッチプレートが利用できるのは「Lite系」のみです。バックライトの有無が他のモデルとの大きな違いです。

ソフトウェア

Rainy75は、キーマップの変更ができる「QMK/VIA」という仕組みに対応したソフトウェアとなっています。

キーマップ変更方法

STEP
VIAウェブサイトにアクセス

Rainy75を接続した状態で、下記URLにアクセスします。

https://usevia.app

STEP
Authorize deviceをクリック

Authorize deviceをクリックして、Rainy75への接続を許可します。

STEP
キーマップを変更する

お好みのキーマップに変更します。

以前は、.json ファイルを読み込む必要がありましたが、最近になって.json ファイルがVIAにマージされたため、読み込みが不要となったようです。ただし、環境によってはファイルの用意を読み込みが必要となるケースがあるため、キーマップの変更が出来なかった場合は、こちらから.jsonファイルをダウンロード後、VIAの「デザイン」タブから「Load」を選択して、ダウンロードした.jsonファイルを読み込んでください。

注意:Rainy75は、Anykeyの設定に対応していません。

Rainy75をおすすめしたいメリット

Rainy75をおすすめしたいメリット
  • 素晴らしい打鍵音
  • コストパフォーマンスに優れている
  • レイアウトの変更が可能

素晴らしい打鍵音

やはり、Rainy75の一番の魅力は、打鍵音の良さでしょう。

最近流行りの「コトコト」とした、いわゆる「Thocky」なタイピングサウンドは、ASMR的な要素が非常に強く、タイピング体験を素晴らしいものにしてくれます。

「まるで雨音のような」と形容されていますが、まさにその通りの打鍵音だと感じました。

重厚なルックスに見合わない価格の安さ

Rainy75は、約2万円から購入することが可能です。

キーボードの価格で「2万円」という言うと、「高い」とイメージする方も多いことでしょう。

ただし、下記の特徴を持ったキーボードの価格相場は「4-5万円」です。

  • フルアルミニウムボディ
  • ウェイト搭載
  • ガスケットマウント構造
  • 複数層にわたる吸音材
  • ダブルショットPBTキーキャップ
  • 高品質なキースイッチ
  • 組み立て済み

数多くのカスタムキーボードを利用してきた私としては、この価格は「あり得ないくらい安い」です。

カスタムキーボード入門で満足できる一台を探している方には、まず先にコレをおすすめします。

販売情報

Rainy75は、KIBU ShopおよびAmazonなどで購入可能です。

※分割スペースバーおよびJISレイアウト風スイッチプレートが利用できるのは「Lite系」のみです。バックライトの有無が他のモデルとの大きな違いです。

プレートを交換することでレイアウト変更が可能(LITE系のみ)

Rainy75は、スイッチプレートを交換することで、複数のレイアウトに対応することができます。

  • 分割スペースバー対応プレート(PC素材)|黄色の部分が変更可能
  • ISOレイアウト対応プレート(FR4素材)|赤い部分が変更可能
screenshot 20240507 005723

やはり、便利なのが分割スペースバーでしょう。

頻回に利用する「スペース」「Enter」「バックスペース」を親指で操作できるのは非常に便利です。

また、擬似的ではありますが、JISレイアウト風(擬似日本語配列)にもできるのはポイントが高いでしょう。

Rainy75を購入する前に確認したいデメリット

Rainy75を購入する前に確認したいデメリット
  • 無線スイッチが押しにくい
  • 日本語レイアウトは完璧ではない
  • Anykeyの設定ができない

無線のスイッチがキーキャップを外さいと押せない 

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アルミニウムの外観を活かすためか、無線のオンオフスイッチはCapsLockキーの横にあります。

このキースイッチをオンオフするためには、一度キーキャップを外さなければいけません。

そこまで頻回にオンオフをすることはないとは思いますが、ちょっと不便に感じるかもしれません。

日本語レイアウトは完璧ではない

この二つを見比べてください。

screenshot 20240507 005723
q1jis
画像参照:スーパーコペック

Rainy75のISOレイアウトでは、「ろ」がありません。

Rainy75で採用しているプレートは「ISOレイアウト」となっており、ISOレイアウトをベースにカスタマイズされたJISレイアウトとは、若干異なります。

よって、このようにキーが一つ足らないのです。

加えて、日本語配列に対応したキーキャップ、およびキー配列にキーマップを変更しなければならない点も準備の手間があると言えます。

プレートの変更に対応できるのはRGBバックライトが付いていない「Lite系」モデルのみです。他のモデルでは対応してませので注意しましょう。

Anykeyの設定ができない

Anykeyとは、「キーの同時押し」や「押す時間によって入力されるキーの役割を変える」などを実装する機能です。

Rainy75に関しては、これらの機能が利用できないと、公式より返答がありました。

よって、Tap-Holdを多用したい方や、コンビネーションキーをショートカットで使いたい方は、別のキーボードを検討した方が良いでしょう。

まとめ

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以上、Rainy75についてのレビューでした。

Rainy75おすすめポイント
  • 素晴らしい打鍵音
  • コストパフォーマンスに優れている
  • レイアウトの変更が可能

金属製のキーボードは、その重厚感やルックスから、打鍵音がいいという以上に「所有欲」を満たしてくれます。

デスクの上にキーボードがあるだけで、なんだか幸せな気分になる…といって共感してくれる人はいるでしょうか。

Rainy75は、打鍵感のよいカスタムキーボードを探している方には是非ともおすすめしたい一品です。

ぜひ購入してみてはいかがでしょうか。

販売情報

Rainy75は、KIBU ShopおよびAmazonなどで購入可能です。

※分割スペースバーおよびJISレイアウト風スイッチプレートが利用できるのは「Lite系」のみです。バックライトの有無が他のモデルとの大きな違いです。

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GreenKeys著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenKeys運営責任者/事業代表

WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表をしています。他社法人メディアの運営ほかキーボードメディアや通信系メディアへの寄稿を行うなど、ウェブライターとしても活動しています。今年はオリジナルキーキャップセットを作る予定。

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