【キーケット2025】キーボードマーケットトーキョー2025-取材レポート|個別ブース編その2

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本記事では、2025年3月22日に開催された「キーボードマーケットトーキョー2025」の個別ブースの様子についてレポートしていきます。

概要コンテンツはこちら。

本コンテンツは2部構成の2/2です。前編はこちら。

この記事の著者
Kawamura top R

GreenEchoes Studio代表

河村亮介(カワムラリョウスケ)

サイト運営者兼WEBライターとして自社メディアを立ち上げ、現在では複数の法人運営メディアの企画運営を行う。仕事上、ヘビーに文字を打つことが多く効率化を求めるうちにキーボード沼にハマり、「GreenKeys」を開設。

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キーボードマーケットトーキョー2025ー出展ブース取材レポート

それでは、各ブースを回って実際にお話を伺った内容について紹介していきましょう。

D-01 GIMMICKEEBSTUDIO

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カラフルなデスクマットとキャッチーなブースロゴが一際目を引いていたのがMogma Productsが運営するGIMMICK KEEB Studio。

「ギミック」というブース名が表すように、「Dottie Flip Flow」はとても興味深い構造を持っていました。

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一見すると片手6列19mmピッチのセパレート型オーソリニアレイアウトキーボードですが、中央にヒンジがついています。

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分解してもらった中央部

なんとこれ、真ん中からキー面を合わせるようにして「折りたためる」のです。

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しかも動作は超スムーズで、まるであの頃のガラケーを彷彿とさせるような懐かしさもあります。

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搭載されるマイコンは一つ、左右間の通信はケーブル接続で行われる様子。

大きな疑問だったのが、「あれだけスムーズに開閉するということは、ケーブルはどうなっているの?」ということでした。

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折りたたみ構造といえば、やはり線が「挟まる」感じをイメージするじゃないですか。
それが全くないのです。

仕組みについて伺うと、ヒンジ部分の中身は筒状の空洞となっており、画像下にある穴に通すことで左右間を接続している、とのこと。

「つまり、開閉してもケーブル自体は捻れたりしない構造になっています」、と設計者のjigyakkuma氏。

また、ヒンジ付近の色の異なるフィラメントで作られたアクセントカラーも非常に見栄えが良く、非常に完成度の高いプロダクトという印象を受けました。

D-03 けぺおあらし

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トラックボールケース設計の第一人者であるけぺお氏と、アルミニウム削り出しケース「Corchim」のリリースで一躍その名を轟かせたあらし氏の共同ブースには、Keyball44とCocot36plus専用のケースが販売されていました。

特にKeyball44のケースである「Snowball44」の完成度は圧巻。

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雪を連想させる真っ白な筐体に、雪だるまをイメージさせるような曲線美が美しく、さらに中央部のウェイトが素晴らしいアクセントとなっていました。

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ポリカーボネート削り出しケースもあり。

E-1 Fuji Parmesan Craft Works

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Fuji Parmesan Craft Worksはアルチザンキーキャップクリエイターのふじっこ氏とキーボードの制作代行および木製パームレスト等を手掛けるAlco氏が共同出展しているブース。

ふじっこ氏といえば、マーブル模様のキーキャップやロータリーエンコーダーノブのイメージが強いですが、今回は新作を用意。

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昨年出店時のマーブルカラーのケース。昨年のコンテンツ参照。

「新作はみなさんに人気だったので、もう完売してしまいました」と話すふじっこ氏。

人気だったのは、ステンドグラス、Savon、七宝紋様の3つ。

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とくにSavonは、シャボン玉のように優しく膨らんだドーム形状が美しく、まるで本物のシャボン玉ような美しいグラデーションが印象的でした。

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画像参照:https://fujikkokbd.hatenablog.com/entry/2025/03/07/205042

Alco氏はキーボード制作代行に加えて、唐木パームレストを販売。

世界一硬く思い木である「リグナムバイタ」製のパームレストはすでに売れていました。

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画像出展:https://parmesan-alco.booth.pm/items/5711866
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お手伝いに来ていたt-miyajima氏設計のchavdai40も販売していました。
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自作キーボードのハードルは「ハンダつけ」と「組み立て」です。
これを代行してくれるのは、ビギナーにとっては非常に嬉しいですね。
依頼はこちら↓

E-03 livehack

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Magic Trackpad用のドッキングスタイルパームレストの販売を行なっていたのが週末3DPクリエイターのlivehack氏。

Magic Trackpadは非常に高性能で使い勝手の良いデバイスなのですが、その大きさゆえに、ノートパソコンと同じキーボードの手前側に置くと、どうしても手と接触してしまう悩ましさがあります。

それを解決するのがこの「ドッキングレスト」と「ドッキングタイル」。

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ドッキングタイルは、Lofree Flow liteやNuPhy Air75などのロープロファイルキーボードと同じくらいの高さになるように設計されたパームレストで、中央部にMagic Trackpadを仕込むことができます。

面積に大きいトラックパッドの左右を覆うことでホームポジションでのタイピング時に誤操作を防ぐことができるというスグレモノです。

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一方で、ドッキングレストはトラックパッドを埋め込み、段差を設けることで、手のひらが接触しないように工夫している商品でした。

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造形のクオリティが高いだけでなく、そのカラーラインナップは圧巻でしたね!

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E-04 せんみん

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木材を削り出して加工するーそれを極小キーキャップサイズで行っているのがせんみん氏です。

まずは、この造形美を見てください。

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スペースバーのこのこだわり抜かれたRは、もう芸術作品です。

見事にコンベックス感が表現されています。

展示作品はHHKBのオリジナルプロファイルに近い形になっており、シリンドリカル形状もこの通り見事に表現されています。

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東プレ軸以外にも、MX軸のキーキャップも用意されていました。

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このウッドレジンキーキャップも綺麗でしたね!!

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E-05 海産物

海産物ブースでは、nori.氏としゃちの水槽氏の二人が共同で出展。

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しゃちの水槽氏のキーキャップ。非常に可愛い。

今回はnori.氏中心にインタビューを行いました。

彼が出展していたのは、ステンレス製キーキャップとレジン製キーキャップの2種類。

ステンレス製キーキャップは、自身がモデリングしたデータを元に業者に発注し作成しているとのこと。

今回はSAプロファイルだけでなく、Cherryプロファイルも仲間入りしたとのことでした。

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発注して終わり、ではなく、発注したものが届いてからが彼の本領。

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写真中央部のものが未研磨状態のもので、ここから手作業で研磨していくと、徐々に光沢を帯びてきいきます。

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磨き方によってさまざま表情を見せるのが非常に面白いのがステンレス製キーキャップの特徴のようで、ブースではいろいろな質感のキーキャップが販売されていました。

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また、レジン製キーキャップの中に封入されているのは、「本物の化石をモデリングしたデータを使って印刷した」という恐竜の骨。

アロサウルスと呼ばれるその標本模型をよく見ると、しっかりと「歯」があるのがわかります。

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なんて精巧に作られているのでしょう!

非常にロマンを感じるブースでした。

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E-10 A’skey(写真のみ掲載)

日本語配列レイアウトにこだわったキーボードが数多く並ぶブースを運営しているのはアレくとーる氏。

残念ながら来訪できず、遠くから撮るのみとなりました。

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やはり、日本人の多くがJIS配列を使っているということもあり、馴染み深いのがこのスタイルです。
いつまでも列が途切れず、大人気となっていました。

E-11 狭ピッチキーボード協会(takashicompany)

takashicompany氏が運営する狭ピッチキーボード協会ブースでは色とりどりのキーボードがずらり。

その中でも一際目を引いていたのは、新作「Palmslave」です。

miniDivideのアップデート版となっており、片手5列QAZ完全無線接続対応カラムスタッガードレイアウトスタイルはそのままに、外装がアクリル積層から3DP製へ変更となり、採用キースイッチがchoc v1 solderからchoc v1/v2ホットスワップに対応しました。

それに伴い、「オリジナル狭ピッチキーキャップ」である「Zero8 Slim-Fit」キーキャップもMX軸対応へアップデート。

ベーシックなブラックカラーのケースセットが人気となっており、カラフルなケースについてもみるみるうちに在庫が減っていく様子が伺えました。

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わたしもレビューしましたが、非常に良いキーボードです。

F-03 dotting dot(写真のみ掲載)

モリシタヨウスケ氏が運営するdotting dot。

残念ながら写真のみです。

ポップでキャッチーですね!これは見たかった。

F-04 sassa95

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カメラ好きにはたまらない。

sassa95氏が手掛けるのは一眼レフカメラモチーフのアルチザンキーキャップ。

通常は黒色のところ、今回は限定色のグレーとパープルを用意していました。

何度も試作を繰り返して「ようやく辿り着いた」と話す同氏。

作成したモールドにレジンを流し込み、その後各種パーツを組み合わせて作成しているようです。

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このレンズの精巧さには驚きました!

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Nikonのミラーレス一眼の「z」がまたいい雰囲気を出していました。私の取材用カメラもニコンです。

F-08 三色団子大学

三色団子大学のブースには所狭しと「三色団子グッズ」が並びます。

その中でも非常に目を引いたのが「Press40」です。

来訪時にはすでに売り切れでした。

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このキャッチーなルックス、たまりませんね。

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このキーボードケース、ティルトレッグが三色団子になっているなど、随所にこだわりが垣間見れました。

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私も大好きHHKBとのコラボも始まるようなのですごく楽しみにしています。
謎の怖そうな人‥うーん、中の人かなぁ‥笑
私もちょっと寄稿しているHHKB Lifeも面白いメディアなのでぜひ覗いてみてください。

S-1 NuPhy Japan

三陽合同会社が運営するNuPhy Japanブースでは、NuPhy製のキーボードやキースイッチのほか、同社が取り扱いを開始したKeyreative製のキーキャップなどがずらりと並んでいました。

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やはりNuPhyのこのキャッチーなデザインセンスはいいですね。
アクセントキーキャップが非常にいい仕事をしています。

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多様なKeyreativeキーキャップ。圧巻ですね。

キーケット限定特化で販売していた旧作のAirシリーズやHaloシリーズは瞬く間にSold Outに。

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ほか企業ブースとは異なり、自作キーボード界隈の製品の委託販売も実施。

Greenkeysがリリースする「Gravity36」と、TRRSケーブルを中心に販売する「JizaiStyle」の商品の販売が行われていました。

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両商品ともに普段はインターネット販売しかしていませんので、こうして対面での販売機会を頂けたことは大変嬉しかったです。

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出展企業としては非常に珍しい取り組み。

自作キーボード界隈にとっては嬉しい歩み寄りですね。

S-03 ZENAIM(写真のみ掲載)

ZENAIMブースでは、ZENAIM KEYBOARD 60 JIS/US開発品が注目を集めていました。

それまでのTKLスタイルからさらにコンパクト、しかもUSレイアウトだけでなくJISレイアウトのラインナップがあるということで、ゲーミングシーン以外でも普段使いでも非常にクールなキーボードに仕上がっているようでした。

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アルミ合金フレームが本当に美しいキーボードでした。

https://zenaim.com/products/zenaim-keyboard

S-4 Lofree Japan

三陽合同会社が運営するLofree Japanブースには、Lofree製品だけでなく、LeleLabのキーボードやキーキャップの販売も行っていました。

Lofreeと言えばロープロファイルのイメージが先行していますが、結構いろいろとノーマルプロファイルの製品もラインナップしています。

特に打鍵感とルックスにこだわっているのがLofree Block。

レトロルックスが抜群にデスク映えします。

そのほかにも、中性的なデザインのDot Foundationや大理石っぽいクールさをもつZero Artsもおすすめです。

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Lofree Japanより引用

中でも常に人だかりとなっていたのが、Kailh x Lofree の新作キースイッチのバラ売りブースです。

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ちょうどいい押下圧と心地よい打鍵音、非常にスムーズな打鍵感の3拍子が揃ったキースイッチとなっており、自作キーボード界隈からは大人気。

Specter/Hadesともに瞬く間に販売在庫が減っていった様子でした。

S-09 FCL コンポーネント株式会社

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FCLコンポーネント株式会社の前身は「富士通コンポーネント株式会社」であり、2024年2月1日から社名変更を行なっています。

それに伴い、現在開発中なのが、メンブレンキーボードの往年の名機「リベルタッチ」です。

2024年11月に開催された「天キーVol.7」でも取材させていただきましたが、今回も参考出展としてサンプル商品の展示を行っていました。

展示されていたキーボードは65%レイアウトのJIS /US。

キーユニットはなんとCherry MX互換フットプリントを持ったホットスワップ式を採用。

キーキャップには高品質なPBT素材を採用し、ボディはアルミ切削筐体と、前回のサンプル品から驚くべき進化を遂げていました。

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サンプル品はPBTキーキャップにレーザー刻印が施してある。印字も柔らかなグレーでタイピング時に目に入りすぎて邪魔になることがない。
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リベルタッチについては別記事で取り上げています。

S-10 キーケット事務局

キーケット事務局ブースでは、キーケットスタッフの作品が並べられていました。 

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残念ながらスタッフとして動き回っていらしゃる方の販売作品のため、お話を伺うことができず‥どれも個性的で素晴らしい作品が並んでいました。

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S-12 Keeb-On!/moimate(写真のみ掲載)

常に人で溢れかえっていたのが印象的だったのが、S-12 Keeb-On!/moimateブース。

昨年は「沼人の会」で出展していた自作キーボード界の第一人者である「サリチル酸」氏が、今回はゆかり氏率いる株式会社moimateとコラボする形で出展。

注目は、moimateと共同開発した「Focus40/Focus60」でしょう。

アルミ削り出しケースを採用してこの価格で販売できるのは本当に驚異的です。

後日談として、ゆかり氏目線からのこだわりポイントも非常に読み応えがありました。

S-13 遊舎工房(写真のみ掲載)

みんな大好き遊舎工房は、キーケットの共催として大規模ブースを展開。

実店舗さながらの展示数で常に多くの方で賑わっていました。

特に完成品コーナーやキースイッチの試打コーナーは常に賑わっており、販売以上に自作キーボードを「体験すること」を重点にしているような展示が非常に印象的でした。

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後日談とはなりますが、遊舎工房の公式Xより、子会社化の話が出たことには驚いた方も多かったのではないでしょうか。

遊舎工房
株式会社遊舎工房は嘉穂無線ホールディングス株式会社の子会社となりました | 遊舎工房 関係各位平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 このたび、株式会社遊舎工房(本社:東京都台東区、代表取締役:倉内誠)は、嘉穂無線ホールディングス株式会...

嘉穂無線ホールディングスのグループの一員になることにより、さらに強固な経営基盤のもと、事業の拡充や新たな価値の提供に向けて、これまで以上にチャレンジしてまいります。

なお、嘉穂無線ホールディングスのグループ入り後も、遊舎工房のブランド・運営体制・秋葉原店舗・ECサイトはこれまで通り継続し、引き続き皆様にご満足いただける商品とサービスを提供してまいります。

引用元:https://yushakobo.jp/news/2025/03/25/1600/

これまで以上に遊舎工房の活躍に注目していきたいですね!

まとめ

以上、キーボードマーケットトーキョー2025についての個別ブースの様子についてお伝えしてきました。

これだけでも結構な情報量ですが、実は出展者ブースの半分も紹介できていません。

そしてさらに、キーボードマーケットトーキョー2026についてもすでに発表されており、さらなるブース数の拡大も期待されます。

https://keyket.jp/tokyo-2026

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会場は東京都立産業貿易センター浜松町館です。
まだ詳細についてのアナウンスはありませんが、おそらくは規模を拡大して実施すべく、会場の変更に至ったものと思われます。

このキーボード界隈の熱気はいかないとおそらく伝わりきりません!

来年はぜひ、私と会場でお会いしましょう。

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GreenKeys著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenKeys運営責任者/事業代表

WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表をしています。他社法人メディアの運営ほかキーボードメディアや通信系メディアへの寄稿を行うなど、ウェブライターとしても活動しています。今年はオリジナルキーキャップセットを作る予定。

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