NuPhy Air75v2 レビュー|Air75 v1との違いをふまえて解説

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2023年8月23日、NuPhyhは世界的に人気を博している75%レイアウトメカニカルキーボード「Air75」の後継機種である「Air75 v2」の予約販売を開始し、10月22日から通常販売となりました。

8月に実施したインタレストチェックから数日での発売ということを踏まえると、かなり前からリリースを準備していたようです。

Air75v1の発売から約2年が経過し、KeychronやLofreeなど、魅力的なロープロファイルメカニカルキーボードが発売される中で、最古参の雄はどのような進化を遂げたのか。

旧モデルとの比較を交えながら、新しくなったAir75の魅力についてじっくり見ていきましょう。

この記事の著者
Kawamura top R

GreenEchoes Studio代表

河村亮介(カワムラリョウスケ)

サイト運営者兼WEBライターとして自社メディアを立ち上げ、現在では複数の法人運営メディアの企画運営を行う。仕事上、ヘビーに文字を打つことが多く効率化を求めるうちにキーボード沼にハマり、「GreenKeys」を開設。

NuPhy Air75v2
NuPhy Air75v2 2
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 打鍵感が大きく改善された
  • キーマップの変更ができる
  • 軽量で持ち運びに便利
  • デザインが洗練されている
  • 尊師スタイルでキーボードブリッジなしで使用可能
デメリット
  • 打鍵音の本体への反響音が大きい
  • アルミニウム素材なのはフレームのみで本体はv1と同じプラスチック製
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NuPhy Air75v2レビュー

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それでは早速実機写真を用いてAir75v2についてみていきましょう。

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Air75v2のメリット

Air75v2のメリット
  • 打鍵感が大きく改善された
  • キーマップの変更ができる
  • 軽量で持ち運びに便利
  • デザインが洗練されている
  • 尊師スタイルでキーボードブリッジなしで使用可能
  • ティルトアングルの調整が可能に

打鍵感が大きく改善された

やはり前作からの一番の改善点は、打鍵感が良くなったことでしょう。

まずはこちらの動画をご覧ください。

(キースイッチはCowberryを使用)

このように、吸音フォームが登載されたことで、余分な高音が抑制されて、気持ちのいい帯域の打鍵音がするようになりました。

キーマップの変更ができる

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また、キーマップ変更ができるようになったこともメリットの一つといえるでしょう。

75%レイアウトのキーボードなのでそこまで積極的にキーマップの変更は不要かもしれませんが、CAPSLOCKをCONTROLに変更する定番のカスタマイズなどは、MacだけでなくWindowsユーザーも便利になることでしょう。

また、75%レイアウトキーボードでよくある右側一列キーのミスタイプに関しても、物理的にキースイッチを外さなくても、キーマップ上で無効にすることも可能です。

NuPhy Air75v2 22
Kawamura top RKawamura

これは堕落猫さんのキースイッチブロッカーを装着した状態です。

軽量で持ち運びに便利

NuPhy Air75v2 5

前作に引き続き、本体重量は500gを切る463gとなっており、カバンの中に入れてもそこまで重さを感じないのも魅力です。

専用のNuFollio V3ケースを利用することで、本体保護兼タブレットスタンドとしても機能します。

Kawamura top RKawamura

NuFollio V3は現時点ではセット購入のみとなっています。

デザインが洗練されている

デザインは旧作と比較して大きな変化はありませんでしたが、選択できるカラーバリエーションが増えました。

特にバサルトブラックに関しては、どんなデスクにも合うおすすめカラーと言えます。

尊師スタイルでキーボードブリッジなしで使用可能

前作に引き続き、キーボードブリッジなしでもラップトップのキーボードに干渉しないAirFEET®️機構が踏襲されました。

さらに、ティルトレッグとの共存が可能となったため、さらに利用しやすくなったと言えるでしょう。

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適合リスト

  • Apple:MacBook(2015-2019)、MacBook Air(Early 2015-2023)、MacBook Pro (Late 2012-2023)
  • Microsoft:Surface Laptop 1/2/3、Surface Pro 4/5/6/7、Surface Book 1/2
  • Thinkpad:X1、X390、E490、L490/590、E495/595、T470/480s
  • レノボ:IdeaPad 720/730、Y9000K、Y7000/P、S145、S940
  • HP:Spectre Folio、Spectre X360、Envy X360、Zbook 15
  • デル:XPS 13.3 インチ/15.6 インチ
  • Razer:ブレード 15/17
  • Alienware:新しい Alienware M15/M17

ティルトアングルの調整が可能に

今回からティルトレッグが内蔵されたため、3つのタイピング角度が選べるようになりました。

前作では、取り外し式のゴム製のティルトレッグでしたが、接着力も弱く調整の幅もほとんどなかったため、お世辞にも使いやすいとは言いにくかったため、この点は大きな進化と言えるでしょう。

Air75v2のデメリット

Air75v2のデメリット
  • 打鍵音の本体への反響音が大きい
  • アルミニウム素材なのはフレームのみで本体はv1と同じプラスチック製

打鍵音の本体への反響音が大きい

好みの問題にはなりますが、最近リリースされたLofree FLOWと比較すると、Air75v2の方が打鍵音が大きいです。

比較した動画をご覧ください。

Kawamura top RKawamura

やはりガスケットマウント機構を採用しているFLOWの方が反響音が少ないミュートされた打鍵音になっています。

アルミニウム素材なのはフレームのみで本体はv1と同じプラスチック製

重量感と打鍵感とのトレードオフとはなりますが、ボディがプラスチック素材なのは好みが分かれそうです。

プラスチック製ボディが、Air75v2らしさを演出する要素の一つとなっているのですが、剛性やよりミュートされた打鍵感を求めるのであれば、FLOWの方が満足できるかもしれません。

NuPhy Air75v2 20
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NuPhy Air75v2とAir75v1を徹底比較!進化点はどこ?

Air75v2への進化したことで、大きく変更となった点を下記の表にまとめました。

Air75v1からv2への変更点

Air75 V2Air75 V1
QMK/VIAサポート×
2.4GHzポーリングレート1000Hz500Hz
バッテリー容量4000mAh2500mAh
ティルトレッグ内蔵式マグネット接着式
キーキャップダブルショットPBT昇華印刷ABS
選択できるキースイッチGateron LP 2.0 Red/Brown/Blue
NuPhy Aloe/Wisteria/Cowberry/Moss
Gateron LP 2.0 Red/Brown/Blue
吸音フォーム搭載非搭載
選択できるカラールナグレー
パサルトブラック
イオニックホワイト
ルナグレーのみ
価格$119.95-129.95$99.95
尊師スタイル対応
NuPhy Air75v2の仕様詳細

内容物

NuPhy Air75v2 21
  • 1 x Air75 V2 Wireless Mechanical Keyboard
  • 1 x USB-C to USB-A Cable (1.5 m)
  • 1 x 2.4G Receiver
  • 7 x Extra Keycaps
  • 4 x Extra Switches 
  • 1 x Keycap/Switch Puller
  • 1 x Sticker Set
  • 1 x Quick Guide/Poster   Download 
  • 1 x Q&A   Download

仕様詳細

SPECIFICATION

  • Switch Type: Gateron Low-profile Mechanical (KS-33)
  • Layout: ANSI 75%
  • Number of Keys: 84
  • Hot-swappable Support: Yes
  • N-key Rollover Support: Yes
  • Backlight: RGB-LED
  • Backlight Modes: 40
  • Compatible System: macOS/Windows/Linux/Android/iOS
  • Angle: 3.5º/ 6.5º / 8.5º
  • Operating Environment: -10 to 50℃
  • MCU: STM32F072
  • RF: NRF52810

CONNECTION

  • Mode: 2.4GHz, Bluetooth 5.0 or Wired (USB-C)
  • 2.4GHz Polling Rate: 1000Hz
  • Bluetooth 5.0 Polling Rate: 125Hz
  • Wired Polling Rate: 1000Hz

POWER AND BATTERY

  • Battery Capacity: 4000mAh
  • Working Time (all lights on): 35~57 hours (lab test result)
  • Working Time (all lights off): Up to 220 hours (lab test result)

MATERIALS

  • Frame: Aluminum
  • Bottom Case: ABS
  • Keycap: Double-shot PBT

SIZE AND WEIGHT

  • 316.4 mm x 132.5 mm x 13.5 mm(12.5 inches x 5.2 inches x 0.593 inch)
  • 598 grams (1.31 pound)
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情報参照元:https://nuphy.com/collections/keyboards/products/air75-v2

外観についてはそれほど大きな変更点は見られていませんが、中身を見るとさまざまな部分でのアップデートがあります。

早速見ていきましょう。

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テーマカラーが3種類へ増加

Air75v2では、従来カラーであるルナグレーに加えて、新たに黒ベースとなる「パサルトブラック」と白ベースとなる「イオニックホワイト」が追加されました。

ご自身のデスクカラーに応じて好きなカラーリングを選択できるようになったのは、嬉しいポイントでしょう。

特にMacユーザーの方には、イオニックホワイトが人気となりそうです。

QMK/VIAに対応したことでキーマップの変更が可能に

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v1から最も大きな進化点として挙げられるのが、QMK/VIAに対応したことでしょう。

QMK/VIAは、オープンソースで提供されるキーマップ変更システムであり、キーボード界隈ではもっともメジャーな存在となっています。

v1でもオリジナルのキーマップ変更ソフトが提供されいましたが、VIAと比較すると決して使いやすいものではありませんでした。

これが、ドラッグ&ドロップでキーが変更できるVIAに対応した点については、非常に大きな進化点と言えるでしょう。

Kawamura top RKawamura

このあたりは、ライバルであるKeychronを意識しての変更だと思われます。QMK/VIAに関しては、押下する長さによって別のキーの役目を持つような設定(MOD TAP)も可能となっているため、さらに柔軟なあなただけのキーマップを構築することができるでしょう。

Air75v2のキーマップ変更がVIAでうまくいかない・できない時の対処方法

VIAを使っていキーマップの変更ができない方は、「.json」ファイルをダウンロードしましょう。

ダウンロード先はこちら▷▷

Air75v2のキーマップ変更手順

  • 有線接続モードに設定した状態でAir75v2をPC /Macに接続する
  • ブラウザからVIA(https://usevia.app/#/)にアクセスする
  • 「AUTHORIZE NEW」をクリックして「Air75v2」を選択し、接続ボタンをクリックしてブラウザでの読み込みを許可する
  • 右から二番目の「ペイントの刷毛マーク(デザインタブ)」をクリックする
  • 「アップロード領域」をクリックする
  • 「nuphy-air75-v2-via.json」ファイルを選択する

USBドングルを用いた無線接続時のポーリングレートが2倍に

ゲーマーにとって、接続方式による入力遅延の小ささは、勝敗を決める上で非常に大きな意味を持ちます。

その遅延の大きさは、ポーリングレートと呼ばれる数値が小さいほど、遅延が大きくなることを示しているのです。

Air75v2のポーリングレートに関しては、有線接続時に近い1000Hzとなっており、熱心なゲーマーの方でもワイヤレスで思い切りゲームをプレイできるでしょう。

また、BTモードや有線接続モードにおいても、他のキーボードと比較しても非常に遅延が小さいことがわかります。

バッテリー容量が1.6倍に変更

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Air75v2のバッテリー容量は、従来機の1.6倍となる4000mAhとなり、バックライトオフの状態では連続で最大220時間もの連続駆動が可能となりました。

従来機の最大駆動時間が160時間だったことを考えると、実に60時間も長く使えるようになったのです。

ティルトレッグが内蔵式へ変更

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細かな変更点ではありますが、ティルトレッグが内蔵式へ変更されました。

従来のティルトレッグはマグネット式で取り外し可能でしたが、接続部分のゴム脚が取れてなくなる、ティルトレッグ自体がなくなってしまうなど、正直使い勝手が非常に悪かったのです。

ようやく、ベーシックな内蔵式へ変更されて、ちょっと安心しています。

キーキャップがより高品質なダブルショットPBTへ変更

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Air96と同じく、Air75v2に関しても、デフォルトキーキャップがダブルショットPBTへ変更されました。

従来の昇華印刷のABS素材のキーキャップと比較すると、しっかりした厚みがあり、コトコトとした心地いい低音での打鍵感を実現することができます。

マットな材質も最近の流行を踏襲していると言えるでしょう。

新しいキースイッチが追加されて7種類から選択可能に

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これまで選択できたキースイッチはGateron LP2.0の3種類のみでしたが、Air75v2からは、新作の「Cowberry」「Moss」の2種類を加えた全7種類の中から選ぶことができるようになりました。

Kawamura top RKawamura

Cowberryとキャラがかぶるためか、今回はDaisyの選択肢がありませんね。

Gateron Low-profile Switches 2.0(Gateron Official)

SwitchRedBrownBlueBanana
Picture332a3a412ea1b0f46820f74a1cdec0d9b340712af3017cb5f5cbfa5a0843d51d21c768ac78a6ce52e2a14e3e3fe0e85ce8810c66bee19109908b0e741efdc880
FeelLinearTactileClickyTactile
ColorRedBrownBlueYellow
LubedPre-LubedPre-LubedPre-LubedPre-Lubed
Pressure50gf55gf65gf60gf
Operating force50±15gf55±15gf65±15gf60±15gf
End force60±5gf60±5gf70±5gfunknown
Spring13.5mm13.5mm11.5mmunknown
Pre-Travel1.7±0.4mm1.7±0.4mm1.7±0.4mm1.7±0.4mm
Total Travel3.2±0.2mm3.2±0.2mm3.2±0.2mm3.2±0.2mm

Gateron Low-profile Switches 2.0(NuPhy)

SwitchCowberryMossWisteriaDaisyAloe
PicturecowberrymossWisteriaDaisyAloe
FeelLinearTactileTactileLinearLinear
ColorRedMossGreenLight BlueLight OrangeLight Green
LubedPre-LubedPre-LubedPre-LubedPre-LubedPre-Lubed
Pressure45gf60gf55gf48gf37gf
Operating force45±15gf60±15gf55±15gf48±15gf37±15gf 
Spring15mm16.5mm16.5mm16.5mm16.5mm
Pre-Travel1.2±0.3mm1.7±0.4mm1.7±0.4mm1.7±0.4mm1.7±0.4mm
Total Travel3.2mm3.2mm3.2mm3.2mm3.2mm

吸音フォームが追加されたことで1段階上の打鍵感へと進化

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最近のキーボード界隈での流行は、余分な反響音を抑えたいわゆる「Thocky」なサウンド感がよく好まれています。

それを実現するための方法として、各種吸音材をケース内に配置したキーボードが目立ってきています。

Air75 v2に関しても、打鍵音向上のために、PCB基板の上に3層にも渡る吸音素材(PORON /IXPE)を配置しました。

さらに、Ghostbarで培ったシリコンサウンド整形技術を使用し、ロープロファイルメカニカルキーボードでも、シリコン素材用いた吸音材を仕込んでいるようです。

従来機との打鍵音の比較と聞くと、確かにAir75v2の方が反響音が抑えられて、よりThockyなサウンドに仕上がっているのがわかりますね。

この機会にどうぞ。

まとめ|Air75v1ユーザーは乗り換えクーポンコードを使ってお得に買おう

以上、Air75v2の概要について、従来機との比較を交えて紹介してきました。

最近ではロープロファイル界隈の競争が激化しており、Keychronはエルゴ配列とバリエーションで、Lofreeはガスケット構造を採用した至極の打鍵感で勝負している印象です。

そういった中では、どの部分でAir75v2が他社製品との際を見出すか、非常に注目していました。

総じて見ると、やはり従来通り「ポップでキャッチーな見た目」で勝負し、中身についても平均点を上げて勝負してきているように見えました。

打鍵感で言えばLofree FLOWには多少劣り、Keychronにはエルゴノミックレイアウトでの物珍しさには敵いませんが、それまでのファンをしっかり掴むような製品に仕上げてきたと言えるでしょう。

従来機と比較してもそれほど大幅な値上げはないため、ファンであれば1台購入していても損はありません。

特にMacユーザーに関しては、Macbookの上で使用する「尊師スタイル」にも対応しているため、お気に入りのキーボードでいつでもタイピングができるようになるため、ぜひともおすすめしたい商品と言えます。

この機会にぜひご検討ください!

購入の際は、10%オフクーポンコード、ryo10の入力もお忘れなく。

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GreenKeys著者情報

河村 亮介のアバター 河村 亮介 GreenKeys運営責任者/事業代表

WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表をしています。他社法人メディアの運営ほかキーボードメディアや通信系メディアへの寄稿を行うなど、ウェブライターとしても活動しています。今年はオリジナルキーキャップセットを作る予定。

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