キーボードを選ぶ際に重要なのが「キー配列」と「物理配列」です。
本記事ではこの2つについて説明していきます。
知っておきたいキーボードのレイアウト(キー配列)について
まずは、キー配列から見ていきましょう。
JIS配列とUS配列
通常、日本国内で販売されているキーボードの大半は「日本語配列(JIS配列)」となっています。
Windowsの場合(日本語配列)
Macの場合(日本語配列)
JISキーボード(ジスキーボード、JIS配列キーボード)は、日本産業規格 (JIS) が制定している標準規格『JIS X 6002 情報処理系けん盤配列』に準拠するキー配列をもつコンピュータ用キーボードである。
Wikipedia
日本人が最も打ち慣れた配列となっているため、通常はこちらを選ぶケースが圧倒的に多いです。
ただし、Keychronのような海外のキーボードの大半は「英語配列(US配列)」となっています。(US配列は「ANSI配列(ANSI/HFES100規格)」とも呼ぶ)
Windowsの場合
Macの場合
このようにUS配列はエンターキーが横長となっており、最下段のスペースバーが長いのが特徴です。
英語圏には「変換」という文化はなく、単語と単語の間に半角スペースを入れる「分書(わかちがき)」文化となっているため、「半角/全角(Win)」「変換/無変換(Mac)」といったキーはありません。
よって、変換する場合は「Alt+`(Win)」や「Control+Space(Mac)」といったコンビネーションタイピングを覚える必要があるのです。
US配列とJIS配列はどっちがおすすめ?
これは正直好みの問題ですので、US配列がいい、JIS配列がいいというのは好みの問題です。
通常であれば、好んでJIS配列を選ぶ方が大半ですが、海外製のキーボードの大半はUS配列ですので、選べる幅がぐっと狭くなってしまうとうデメリットもあります。
また、メカニカルキーボードであれば、お好みのキーキャップに変更できるのが醍醐味の一つですが、JIS対応のキーキャップはほぼ売っていないため、本当にメカニカルキーボードを「カスタムも含めて」楽しみたい場合は、US配列を選んだ方が良い、と結論づけています。
知っておきたいキーボードのレイアウト(物理配列)について
物理配列については、大きく分けて下記の7種類に分類できます。(Keychronのレイアウトを参考)
- 100%フルレイアウト
- 96%
- 80%TKL(テンキーレス)
- 75%
- 65%
- 60%
- 40%
最も一般的なのは75%レイアウトです。
キーボード初心者が選ぶのでれば、75%レイアウトよりキーの数が多いものであれば間違いありません。
65%以下となると、基本的にはコンビネーションタイピングが必要となってくるため、ある程度の慣れが必要です。
100%フルレイアウト
- 全てのキーがある
- 横に長くデスクの占有率が高い
- 持ち運びは現実的ではない
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96%
- 100%フルサイズから一部の特殊キーを省いて余白スペースを埋めたレイアウト
- ほぼ全てのキーを網羅していながらもコンパクトとなっていることで人気が高い
- 持ち運びは現実的ではない
80%TKL(テンキーレス)
- 100%フルサイズから「テンキー部分のみ」を取り除いたレイアウト
- 数字キーに関しては上から2段目に配置されているため、問題なく入力が可能
- 持ち運びには適していない
- デスクの占有面積が小さくて済む
75%
- 80%レイアウトから一部特殊キーを省いて余白を埋めたレイアウト
- 昨今のノートパソコンのキーボードはこのレイアウトが主流
- デスクの占有面積も少なくて済む
- 持ち運びに適したサイズ感
70%
- 後述の65%レイアウトに特殊キーを足したレイアウト
- ファンクションキーがないため、Fnとのコンビネーションタイピングが必要
- F7カナ変換などは、Fnとの同時押しもしくは「control +K(Mac)」や「Ctrl + I(Windows)」を覚える必要がある
65%
- 75%レイアウトにから最上段のファンクションキーを省いたレイアウト
- ファンクションキーがないため、Fnとのコンビネーションタイピングが必要
- F7カナ変換などは、Fnとの同時押しもしくは「control +K(Mac)」や「Ctrl + I(Windows)」を覚える必要がある
60%
- 65%レイアウトから方向キーを省いたレイアウト
- ファンクションキーがないため、Fnとのコンビネーションタイピングが必要
- F7カナ変換などは、Fnとの同時押しもしくは「control +K(Mac)」や「Ctrl + I(Windows)」を覚える必要がある
- 方向キーに関しては、Fnキーとの同時押しが必要
40%
- 65%レイアウトもしくは60%レイアウトから数字キーのある段を省いたレイアウト
- ファンクションキーがないため、Fnとのコンビネーションタイピングが必要
- F7カナ変換などは、Fnとの同時押しもしくは「control +K(Mac)」や「Ctrl + I(Windows)」を覚える必要がある
- 方向キーに関しては、Fnキーとの同時押しが必要
- 数字キーに関しても、Fnキーとの同時押しが必要
補足事項
- 分割キーボード:キーボードが左右に分割されているスタイル。左右間の通信はTRRSケーブル・USBケーブル・無線接続の場合が多い。参考。
- ロウスタッガード:一般的な横ズレの配列。タイプライターの名残りであり、実際には効率的ではない。ただし、長年そのレイアウトで行ってきたため、非効率的とわかっていながらも恐らくは今後もスタンダードであり続けそうな印象。
- オーソリニア:格子状のレイアウトとなっており、運指上は最短距離となる。ただし、指の長さなどは考慮されていない。
- カラムスタッガード:いわゆる縦ズレのレイアウト。オーソリニアをベースとしながら、指の長さに合わせて縦方向へずれている。
- Alice配列:中央で分割されていてかつ、エルゴノミックなレイアウトとなっている。
- Willow配列:カラムスタッガードの中でもこのように分類されて呼称されることがある。Ergonomic49など。
- Ambi配列:Alice配列の中央に6つのキーが配置されている配列。参考。
- GRIN配列:policium氏が提案した配列。なだらかな曲線を描いていて美しい(感想)。参考。
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