2023年2月8日、中国の広東省に本社を置くOPPO傘下のスマートフォンメーカー「OnePlus」は、新型のメカニカルキーボード「OnePlus Featuring Keyboard 81 Pro」を発表しました。
価格については現時点での発表はなく、2023年4月からのプレオーダー開始をアナウンスしています。
製品については、中国のキーボードブランドである「Keychron」と共同開発となっており、製品の外観やスペックについては、同社が1月に発表した「Keychron Q1 Pro」との類似点が多い印象です。
スマートフォンを手掛けてきたOnePlusにとって、キーボード業界は「異業種」となるが、Keychronとの協業でシェアを獲得したい狙いが見られます。
メカニカル方式(Normal Profile)
US
OnePlus Featuring Keyboard 81 Proの特徴
まずはOnePlusのキーボードのスペックについて見ていきましょう。
仕様詳細
仕様詳細
Color | Dark grey/Light grey |
Frame Material | Aluminum |
Number of keys | 81 |
Switch type | Mechanical |
Layout | ANSI (US) Fully Assembled |
Switch face | South-facing RGB |
Compatible system | Mac/Windows/Linux/Android OS/iOS |
Frequency range(e.i.r.p) | 2402~2480MHz |
Max. Output power | 4dBm |
Battery | 4000mAh |
Bluetooth working time (RGB) | Up to 100 hours (Lowest brightness) |
Charging time | Around 5 hours |
Charging port | USB Type-C |
Mode | Bluetooth / Wired |
Bluetooth version | 5.1 |
Bluetooth operating distance | Within 10 meters (open space) |
Operating environment | -10 to 50°C |
内容物
Keyboard | 1x Fully Assembled Keyboard |
Cable | 1x Type-C to Type-C Cable 1x Type-A to Type-C Adapter |
Tools | 1x Switch and Keycap Puller 1x Hex Key |
Including | 1x Aluminum Case 1x PCB 1x PC Plate 1x Sound Absorbing Foam 1x Case Foam 14x Gaskets (10 Installed and 4 in the Box) 4 sets x Stabilizers 1 set x Keycaps (Double Shot) 1 set x Switches |
情報参照元:https://www.oneplus.com/us/product/oneplus-featuring-keyboard-81-pro
ボディは、Keychron Qシリーズで採用されているCNCフルアルミニウム合金製となっており、有線/無線に対応しているのが特徴です。
以前は、アルミニウム合金製のボディでは、無線接続が技術的に難しかったとKeychronが発表していますが、Q1 Proからはその課題が解決されており、本機でもその技術が活かされた形となっています。
付属したキーボードホルダーは、ティルト機能と本体の縦置きスタンドとしての機能を兼ね備えており、これまでのキーボードには見られない仕様です。
また、「ガスケット構造」と呼ばれる、PCB基盤を宙に浮かせるような構造を採用しているため、それまでのキーボードとは異なり、柔らかい打鍵感となっているのも特徴の一つと言えます。
キースイッチに関しては、Keychronと共同開発した専用のものを採用し、Winter Bonfire(タクタイル軸)とSummer Breeze(リニア軸)の2種類を用意。
もちろんホットスワップにも対応しています。
使用するキーキャップの種類を選択するキースイッチによって変更するという、この業界では非常に珍しいことをやっているのも特徴の一つでしょう。
リニア軸のSummer Breezeに関しては、業界初となる「Marble-mallow」という素材を採用したキーキャップとなり、タクタイル軸の方では、使用頻度が高いPBT素材が採用となっています。
そのほかにも、キーマップのリマッピングに対応するQMK/VIA対応、RGB LEDエフェクトの調整、スマートフォンアラートスライダー、ロータリーノブなどを採用。
対応OSはWindowsだけでなく、Mac/Linuxにも対応しています。
キーレイアウトは、一般的なノートパソコンで採用されている75%配列となっており、多くの方にとって受け入れやすいでしょう。
ただし、発表時点ではANSI(US配列)のみとなっているため、JIS(日本語配列)はありません。
まとめ|メカニカルキーボードコア層以外の取り込みに期待
実際のところ、とりわけ日本国内では、メカニカルキーボードの需要や人気はそれほど大きくありません。
昨今では、国内有名メーカーのデスクトップパソコンが採用するキーボードのほとんどが、「パンタグラフ式」や「メンブレン式」と呼ばれる薄型かつ軽量、価格が安価なものを採用しており、物理キースイッチを使用したメカニカルキーボードを採用しているケースはほぼありません。
HHKBなどの、一部熱狂的ファンがいるメカニカルキーボード(正確には静電容量無接点方式のため違うが)以外は、ほとんどその存在が知られていないのです。
海外の状況についてはよくわかりませんが、自作キーボードやメカニカルキーボード熱が日本よりも若干高い程度で、やはり大多数のユーザーは、Apple Magic Keyboardに代表されるような、薄型軽量のキーボードを使っていることでしょう。
個人的には、好んで「薄型軽量」を選んでいるわけではなく、それ以外の選択肢を知らないだけではないかと考えています。
OnePlusは、キーボード界では初参入となりますが、OPPO傘下のスマートフォンメーカーであり、コストパフォーマンスが非常に優れたスマートフォンをリリースしていることもあり、若者界隈には人気の高いメーカーだと認識しています。
このブランドバリューを武器に、キーボード界隈の起爆剤となってくれることを期待しています。
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