東京ゲームショウ2026(TGS2026)に出展していたKIBUブースを取材しました。
KIBUは、WOBKEYやSmackApe、PMOKEYなど複数のキーボードブランドを国内で取り扱うショップとして知られています。
今回のブースでは、ゲーミングマウスとキーボードを中心に多数の製品を展示。
Greenkeysではキーボードを中心に、既存取扱ブランドの注目モデル、GattMooの未発表製品、そして開発中の自社ブランド「KIBU Gear」を見てきました。
特に印象的だったのが、KIBU Gearのラインアップです。
当日展示されていたキーボードに関しては、磁気式ゲーミングキーボードだけでなく、無線接続やJIS配列、フルサイズ、スケルトンデザインなどを採用したモデルも並んでいました。
KIBUはこれまでの「ゲーミングデバイスショップ」という印象から、さらに広いユーザー層を意識した製品展開をKIBU Gearという自社ブランドで展開していく心意気が見えました。
コンテンツ執筆上の開示
本記事はKIBUからTGS2026への招待を受け、Greenkeys編集部が現地取材を行ったものです。
記事内容・評価についてKIBUによる事前確認や編集上の指定は受けていません。
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KIBUブースには多数のキーボードを展示

KIBUブースでは、同社が取り扱う複数ブランドのキーボードが並んでいました。
特に展示数が多かったのがWOBKEY関連製品。
Rainyシリーズでは最新のMithrilモデルを含む複数モデルが展示されていたほか、ZEN65、Crush80なども確認できました。




また、クラウドファンディングを終えたばかりのPMOKEY AURORA 80 JIS / USも展示。

SmackApeではIMPACT 80などが並び、現在KIBUが展開している主要なキーボードを実際に触って比較できる展示となっていたのが特徴的でした。

KIBU松本氏の話では、やはり価格設定が魅力的な「Smackape Impact80」の人気が非常に高いとのこと。
KawamuraGreenkeysでもレビューしていますが、この価格設定からは信じられないほどの打鍵音の良さが大きな特徴です。
一方で、今回のブース展示は、KIBUでの「既存人気商品をディスプレイする」ことだけにとどまりません。
今回の展示では「これからKIBUが扱っていく製品」にもかなり力を入れているようでした。
その代表が「GattMoo」です。
GattMooは未発表モデルを多数展示
GattMooは、KIBUが2026年5月29日から正規取扱を開始した、KIBUにとっては比較的新しいブランドです。

GattMooの展示では、Air75、Wish68、Crave68 v2、Flash84、Crave68 Proなど、複数の未発表モデルが並んでいました。
中でも目を引いたのが、モジュール式キーボード「MOD」です。


MODは、キーボード本体にFキー行、テンキー、マクロパッドなどのモジュールを追加・取り外しできる構造を採用。

モジュール間は磁気ポゴピンで接続され、用途に応じて左右の配置を入れ替えることもできます。


「テンキーは必要なときだけ使いたい」「マクロパッドを左側へ配置したい」といった使い方に合わせて、キーボードそのものの形を変更できるのが大きな特徴です。
会場の展示パネルでは、6063アルミニウム合金製ボディ、ガスケットマウント、ホットスワップ、カスタマイズ可能なディスプレイなどを採用すると説明されていました。
かなり大型の製品で、展示仕様では重量3.1kg。
「キーボードに必要な機能を追加する」のではなく、「必要なモジュールを組み合わせてキーボードを作る」という発想が面白い製品です。
GattMoo展示モデルのスペック
| 製品名 | 配列 / サイズ | 主な特徴 | 構造・接続 | 素材 / 重量 |
|---|---|---|---|---|
| Air75 | 75%・ロープロファイル / 318×133.2×25.2mm | 磁気式、RT 0.01mm、8,000Hzポーリング、128,000Hzスキャン、着脱式バッテリー | トレイマウント、デュアルモード接続 | 6063アルミニウム合金 / 1.1kg |
| Wish68 | 65% / 345.5×112.2×28.5mm | メカニカル、ホットスワップ、カスタマイズ可能なディスプレイ、多彩なインタラクション機能 | Top & Bottomケース、ガスケットマウント、デュアルモード接続 | 6063アルミニウム合金 / 1.1kg |
| Crave68 v2 | 65% / 320×110×33mm | 磁気式、RT 0.01mm、8,000Hzポーリング、128,000Hzスキャン、交換可能なデザインサイドパネル | トレイマウント、シングルモード接続 | 6063アルミニウム合金 / 1.4kg |
| Flash84 | 84キー系 / 342×164×37mm | 有線・無線とも8,000Hzポーリング、デュアルRGB LED、タッチバー、RT 0.005mm | Top & Bottomケース、デュアルモード接続 | 6063アルミニウム合金 / 1.8kg |
| Crave68 Pro | 65% / 320×110×33mm | 磁気式、RT 0.005mm、8,000Hzポーリング、128,000Hzスキャン、ドットマトリクスサイドパネル | トレイマウント、シングルモード接続 | 6063アルミニウム合金 / 1.4kg |
| MOD | モジュール式 / 497×141×39mm | 磁気接続による可変レイアウト、ホットスワップ、カスタマイズ可能なディスプレイ、多彩なインタラクション機能 | ガスケットマウント、シングルモード接続 | 6063アルミニウム合金 / 3.1kg |
| 製品名 | カラーバリエーション |
|---|---|
| Air75 | Anodizing Gunmetal Gray / Anodizing Light Gray |
| Wish68 | Anodizing Black / Spray Coating White |
| Crave68 v2 | Spray Coating Gray / Spray Coating Flash Black |
| Flash84 | Anodizing Gunmetal Gray / Spray Coating Flash Black |
| Crave68 Pro | Anodizing Gunmetal Gray |
| MOD | Anodizing Warm Silver / Spray Coating Flash Black / Spray Coating Flash White & Anodizing Ice Blue |
※TGS2026会場展示時点の仕様です。未発表製品を含むため、発売時には変更される可能性があります。
GattMooではMOD以外にも、バッテリー着脱式のロープロファイルモデル「Air75」、磁気式のCrave68 v2 / Crave68 Pro、有線・無線とも8,000Hzポーリングレート対応を掲げるFlash84など、それぞれ異なる方向性の製品を展示していました。










そして存在感を増していた「KIBU Gear」

今回の展示でもう一つ大きな見どころとなっていたのが、KIBUの自社製品「KIBU Gear」です。
KIBUはこれまで、海外ブランドのキーボードやゲーミングデバイスを多数取り扱ってきました。
一方、今回のTGS2026では、自社開発中のキーボードやテンキーパッドをまとまった形で展示していました。
確認できたのは、S71、GG68 HE、P75 JIS、K104、TK21、TK19など。
ゲーミングに特化したモデルだけでなく、一般ユーザーやオフィス用途を意識したモデルも多く並んでいたのが印象的でした。
スケルトンデザインを採用したS71



S71は、透明なケースとキーキャップを組み合わせた70%レイアウトのメカニカルキーボード。
昨今増えているスケルトンデザインを取り入れたモデルです。
展示仕様ではOUTEMU Floe Switch、ガスケットマウント、PCプレートを採用し、有線・2.4GHz・Bluetoothの3WAY接続に対応。
バッテリー容量は4,600mAhとされています。
KIBUの松本氏によると、透明デザインは最近人気が高く、女性ユーザーからの反応も意識しているとのこと。
また、ゲーム用途だけではなく、デスク周りのデザインを楽しみたいユーザーも対象としているようです。
開発機ということで、一部基板が覗き込むなど、現在も調整中とのことでした。
Kawamura最近のトレンドを強く意識していますね。
ゲーミング性能を前面に出したGG68 HE



一方、GG68 HEは明確にゲーミング用途を意識した磁気式キーボードです。
パネルでは、0.01mmのアクチュエーションポイント、0.005mm単位のラピッドトリガー調整、8,000Hzポーリングレート、128,000Hzスキャンレートをアピール。
日本語対応のKIBU Gear Custom Driverも用意される予定です。
KIBU Gearがオフィス向けへ完全に方向転換するのではなく、従来得意としてきたゲーミング分野も自社ブランドでも引き続き展開していくようですね。
P75 JISは仕事からライトゲームまで


P75 JISは、日本で人気が高い75%サイズの日本語配列キーボード。
展示仕様ではHMX Rice Switch、ガスケットマウント、PCプレートを採用し、有線・2.4GHz・Bluetoothの3WAY接続に対応します。
バッテリー容量は10,000mAh。
5層の静音フォーム、270°RGBライトバー、多機能ノブ、フロントRGBライトなども備えています。
ボディはアルミではなく樹脂製を採用しているようで、販売価格は未定となっていますが、おそらくは購入しやすい価格帯に設定できるような印象を持ちました。
松本氏によると、P75 JISはオフィスワークだけでなく、ライトなゲームユーザーもターゲットとしているとのこと。
本格的な競技用途ではGG68 HEのようなモデルを用意しつつ、普段は仕事で使い、時々ゲームも楽しむようなユーザーにはP75 JISを提案する、といった棲み分けになりそうです。
実際、今回の取材でもKIBU側からは「ゲーミングだけではなく、オフィスワーカーや一般ユーザーにも使える製品を作りたい」という方向性が語られていました。
こちらに関してはリリース予定日を検討しているとのことです。
フルサイズのK104はレトロクラシックなデザイン



個人的にKIBU Gearの方向性を分かりやすく感じたのがK104です。
100%フルサイズレイアウトを採用し、ベージュ系を基調としたレトロクラシックなデザイン。
有線・2.4GHz・Bluetoothの3WAY接続、ガスケットマウント、PCプレート、8,000mAhバッテリーなどを採用しています。
KIBU Gearという名前からゲーミングデバイスを連想すると、かなり異なるデザインに見えます。
しかし、これは意図的なもの。
松本氏によると、量販店などからもオフィス向け製品を求める声があり、ゲーミング用途だけではなく、より幅広い層へ向けたキーボードを展開したいと考えているとのことでした。
英語配列と日本語配列を用意しており、打鍵音もややマイルドな方向。
本格的にオフィス利用をする場合は静音スイッチモデルなどが重宝されそうな印象ですが、商品の方向性としてはゲーミングよりも対象層が広いオフィスユーザーに向けた「KIBUの新しい看板」になりそうな印象を持ちました。
TK21 / TK19も開発中


キーボードだけでなく、テンキーパッドも開発中です。
TK21はフルアルミボディを採用し、3WAY接続に対応。
単なるテンキーだけではなく、キーマップ変更によってショートカットやマクロ操作にも利用できる仕様が想定されています。
TK19はさらにコンパクトな構成で、マルチメディアノブを搭載。
こちらもデスクワークを意識した製品と言えそうです。
展示はテンキースタイルでしたが、ポップ画像では横置きも想定されているようでした。
どのような製品となるか、楽しみですね。
KIBU Gear開発中モデル一覧
| 製品名 | サイズ | スイッチ | 接続 | マウント / プレート | バッテリー |
|---|---|---|---|---|---|
| S71 | 70% | OUTEMU Floe Switch | 3WAY(有線 / 2.4GHz / Bluetooth) | ガスケット / PC | 4,600mAh |
| GG68 HE | 65% | Polar Magnetic Axis V2 Switch ※展示表記 | 有線 | トレイマウント / FR4 | ― |
| P75 JIS | 75% | HMX Rice Switch | 3WAY(有線 / 2.4GHz / Bluetooth) | ガスケット / PC | 10,000mAh |
| K104 | 100% | Kailh Frost Switch | 3WAY(有線 / 2.4GHz / Bluetooth) | ガスケット / PC | 8,000mAh |
| TK21 | Numpad | Kailh Frost Switch | 3WAY(有線 / 2.4GHz / Bluetooth) | ガスケット / FR4 | 2,500mAh |
| TK19 | Numpad | HUANO Sakura Switch | 3WAY(有線 / 2.4GHz / Bluetooth) | トップマウント / PC | 1,500mAh |
※TGS2026会場展示時点の開発中仕様です。製品名・仕様・発売時期などは変更される可能性があります。
KIBUが「売る側」から「作る側」へ
今回の取材で興味深かったのは、KIBUが自社製品を通して、キーボードでのリーチする対象層の拡大を図ろうとしていたことです。
KIBUはWOBKEY、SmackApe、PMOKEYなど、すでにさまざまなキーボードブランドを取り扱っています。
そこへ自社製品を追加すれば、当然ながら「既存ブランドと競合するのではないか」という問題も出てきます。
この点について松本氏も、他社ブランドを扱いながら自社製品も展開していくことについて、「難しいところがある」と話していました。
一方で、長年さまざまなキーボードを販売してきたKIBUだからこそ見えている需要もあります。
量販店から寄せられる声、実際に商品を購入するユーザーの傾向、ゲーミング用途だけでは拾いきれない一般ユーザーの需要。
そうした情報を、自社製品へ反映できるのは販売店発ブランドならではの強みと言えるでしょう。
今回のラインアップを見る限り、既存取扱ブランドと同じ場所だけを狙っているわけではなさそうです。
磁気式ゲーミングキーボードのGG68 HEを用意しつつ、P75 JIS、K104、S71といった製品では、無線、デザイン、価格、オフィスでの使いやすさを重視。
KIBU Gearは、彼らがこれまで取り扱ってきた商品では補いきれない部分にリーチしていくためのラインナップという位置付けなのかもしれません。
まとめ
以上、KIBUのTGS2026のブース取材の様子をお伝えしてきました。
既存の人気ブランドだけでなく、新規注目ブランドの取り扱い、さらにはKIBU Gearの開始など、自社での取り扱いブランドでより幅広い層を訴求対象層としていく戦略も見えてきました。
販売店として得てきたユーザーの声がKIBU Gearへどのように反映されていくのか。
既存の人気キーボードブランドとの共存をどのように図っていくのか。
今後の展開にも注目していきます。
- 初回公開日:
- 最終更新日:
- 取材方法:東京ゲームショウ2026ビジネスデーでの対面取材(2026年9月18日実施)
- 参照・引用元:上記同様
- 利益相反:商品提供:なし 本稿収益化リンク:あり
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