クラウドファンディングで4億円を集めたプロダクト。その“実力”は本物か。
GIZMODO JapanとKeychronのコラボレーションプロダクト「Nape Pro」はCoSTORYで行ったクラウドファンディングで合計4億円を集めた大人気プロダクト。
2026年7月31日からKeychronグローバルサイトで予約販売が始まるなど、その人気は日本だけにとどまらず世界へと広がっています。
本記事ではハード面の確認と写真中心のレポートに限定してお届けします。
本記事で使用した個体は、量産前のプロトタイプです。
初版執筆後、実際の商品版を用いて再度機器を検証し、文言を修正している部分があります。
その後、Nape Proは製品化され、2026年8月7日から日本での予約販売を開始しました。
このコンテンツのまとめ
- ひとことまとめ:Nape Proは、設置場所とボタン割り当てを工夫することで、ホームポジション付近にポインティング操作を追加できる小型トラックボールです。
- 強み:25mmボールながら細かな操作がしやすく、縦・横・斜めなど置き方に応じて役割を変えられます。
- 注意点:最適な配置はキーボードや手の大きさで変わり、ドラッグ操作を含む使いこなしには試行錯誤が必要です。
- 向いている人:既存のキーボード環境を変えずに、手の移動を減らす入力環境を作りたい人。
自分のデスクで置き方を工夫してみたい方は、Amazon等で販売価格と在庫状況を確認してください。
Nape Proのスペック

本体サイズと重量
パッケージ寸法(本体)
- 全長:135mm
- 横幅:35.4mm
- 高さ:36.73mm
実測寸法(本体)
- 実測全長:約136mm
- 実測横幅:約36mm
- 天面までの高さ:約20mm
- スクロールリングまでの高さ:約33mm
- ボールトップまでの高さ:約42mm
- 本体総重量:約83g
- ボール重量:約10g
- ボールを除いた本体重量(計算):約73g
実測寸法(トラックボール周り)
- ボール直径:約25mm
- ボール取り外し:底面穴から棒で押し上げる方式
- 底面の押し出し穴 直径:約4mm(φ3.5mmのオーディオジャックが入る程度)
- トラックボール支持球:ジルコニア系(調査中)
スペック詳細
- チップ:Realtek 8762GKU(※ページ上は「1K Hz Polling Rate (Realtek 8762GKU)」という表記)
- センサー:Pixart PAW3222 sensor
- バッテリー容量:200mAh
- 連続使用時間:約50時間
- 接続方式:Bluetooth / 2.4GHz /USB Type-C(充電しながら使用可能)
- スイッチ:Huano サイレントマイクロスイッチ
- LEDインジケーター:スイッチオンや充電時、方向変換時にそれに応じたカラーに光る
- 技適認証:あり
付属品(内容物)
- 本体
- 取り扱い説明書
- Type-C to Cケーブル
- Type-A変換コネクタ(オス-メス)
- ドングルコネクタ
- ドングル
操作系
- 6カスタマイズボタン
- プログラミングコントロールダイヤル
- 8wayスイッチング
- ZMKオープンソースファームウェアベース
- キーマップ変更:Keychron Launcher(WEBブラウザ対応)
- キーマップ変更対応接続方法:USB Type-C有線および2.4GHzドングルを使用した無線接続
販売情報
日本国内ではクラウドファンディングによる先行販売が実施されました。
2026年7月31日より、Keychorn グローバルサイトで予約販売を開始しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| グローバル価格 | 89.99ドル |
| 販売形態 | 予約販売 |
| カラー | ブラック/ホワイト |
| 販売場所 | Keychronグローバル公式サイト |
| 日本国内での一般販売 | 現時点では未確認 |
Nape Proの使用感の短評

付属品・ケーブルの印象
- 付属USBケーブルは、一般的な編み込みケーブルよりかなり柔らかく、取り回しは良好。
重量の印象
- CES展示機より重くなったとのことだが、筆者の印象としては「軽い」。
- ただし重量は可搬性に効く一方で、安定感とのトレードオフで難しい。
ボール径・操作感の印象
- ボール径25mmについて、人差し指操作ではこれが限界の大きさという印象。
- ボールは大きい方がポインターは動かしやすいが、ボールの大きさと操球感はトレードオフかもしれない。
- トラックボール自体の動きはかなりスムーズで、筆者が普段使う同機構の機種と同等の使用感。
- ボールを外しての清掃が可能。
- 押し出しに使えるちょうどいい棒が日常にあまりない。今回は精密ドライバー+マステで対応。この点は結構悩ましい/良い棒が欲しい。
外装・色味の印象
- 黒:色はブラック系だが、真っ黒ではなく少しグレー寄り。
- 白:クリーム系の白ではなく、色温度の低い真っ白な「白」という印象。
置き方・相性(キーボードとの干渉感)
- 置き方の選択肢が多い反面、どう使うのがいいか迷う人が多い可能性がある
- 薄型キーボードのスペースバー手前に置くと、Nape Proと親指が干渉して押しにくい。縦向きでも押せる範囲が狭まる。特に日本語配列はスペースが短いので操作しにくいかも。
- (手前配置の一例で)親指操作が必要だが、ドラッグはワンハンド親指操作だと少々難しい。
- 手前側や奥側に置くときは「両手操作」が基本となる
使いやすかった置き方
- 右利きの筆者の主観としては、横置きと、Mキーが左下にくる斜め置きがバランスよく使えた。
- その置き方だと、全スイッチにアクセスでき、手のひらに干渉せず、ドラッグも問題なくできる。
- 製品版ではスクロールリングのトルク感が改善しており、横置きでスクロールリングを人差し指の腹で回せる程度となった
Nape Proの実際の写真から使用感をチェック
それでは早速、Nape Proの実機について写真で確認していきましょう。
まずは化粧箱から。
Keychronらしい黒の外装となっており、文字はお馴染みのシルバーの箔押しになっています。

プロトタイプ版の外装のため、「Japan」の文字が途切れています。
製品版では修正されました。

裏面には「Flexible Workflow Companion(柔軟なワークフローの相棒:意訳)」と記載があります。


本体のサイズ感に関しては、全長135mm /横幅35.4mm /高さ36.73mmとの記載があります。
スタイルとしては長方体という感じですね。

側面には「ホームポジションコントロール」「8wayスイッチング」などの特徴が並びます。


内容物を確認しましょう。
内容物は、本体、取り扱い説明書、Type-C to Cケーブル、Type-A変換コネクタ(オス-メス)、ドングルコネクタ、ドングルとなっています。


付属のUSBケーブルは、一般的な編み込みケーブルよりも かなり柔らかく、取り回しは良好でした。
Nape Proのサイズ感と重量・商品詳細
まずは重さを測ります。
重量は約83gと非常に軽い。

ボールの重さは約10gとなっており、本体は73gという計算になります。

ボールの直径は約25mm。
Kawamura個人的には、人差し指操作ではこれが限界の大きさかなーという印象です。
親指操作では19mmくらいまでなら大丈夫かもしれませんが、いずれにしてもボールが大きい方がポインターの動かしやすさはやりやすいです。
ボールの大きさと操球感はトレードオフかもしれません。

市販の25mmトラックボールの交換球として有名なのがペリックスやエレコムの商品です。
手持ちのペリックスの交換用球の重量は13gと、Nape Pro純正球より約3g重いですね。

トラックボールは、底面にある穴に細長い棒を入れて下から押し上げることで外れます。
穴の直径は約4mmとなっており、φ3.5mmのオーディオジャックが入るくらいの大きさですね。
Kawamuraちなみにこのくらいの直径の棒って日常ではあまりありません。
私は精密ドライバーの先にマスキングテープを貼って押し上げました。
このあたりは結構悩ましいところですね。
いい棒があればいいんですけども。

トラックボールセンサーはPixArt PAW3222という小型のものが採用されています。

トラックボール支持球は白色をしています。
トラックボール自体の動きはかなりスムーズで、筆者が普段使用している同機構のトラックボールマウスと同等の使用感ですね。
Kawamura支持球は見た目・触感から ジルコニア系の印象です。
(人工ルビーであれば赤色の可能性が高いです)

トラックボール支持スペースの外側には、クリック付きのホイールが装備されています。

サイズ感の実測を確認します。



Nape Proの各部詳細
まずはカラーリングについて見ていきましょう。
カラーはブラック系ですが、「真っ黒」ではなくちょっとグレー寄りですね。
背景色を変えて撮影してみました。




ボタンはすべて上面に位置しており、全部で6つのスイッチが備わっています。(ロゴの下にある丸いボタンを入れると7つ)

クリックの感じは動画をご覧ください。
上部の左上にある四角い部分はLEDインジケーターで、現時点では「操作し始めは緑」「充電時には赤」「方向を変える時には8色」に光ります。


それ以外のライティングについては取り扱い説明書をご参照ください。




手前側についているM1/M2ボタンは、手前側に傾斜する形で押し込むことができます。



一方で、01から04までのスイッチに関しては、垂直方向だけでなく、指が斜めにかかって押した状態でもクリック判定となるように、押す方向にある程度遊びがあるような形となっています。



トラックボール上部には、Type-C端子およびスライドスイッチが配置されています。
スライドスイッチは左から、2.4GHz帯域のドングル接続、有線、BT接続となっています。

他のトラックボール・キーボードとの比較
Nape Proは、これまでにないようなサイズ感の商品となっているため、実物のサイズ感がわかりにくいという声も多そうです。
ここでは、代表的なトラックボールや、大きいサイズから小さいサイズ、分割キーボードまで、さまざまなサイズのキーボードとNape Proを一緒に撮影してみました。
まずはトラックボールから見ていきましょう。
左からKensinton SBP(55mm)/Nape Pro(25mm)/Elecom HUGE Plus(52mm)を並べてみました。
横幅に関しては、SBPの約3分の1、HUGE Plusの半分ほどの大きさです。

Apple Magic Trackpadと比較すると、非常にコンパクトですね。
横に置いた時もNape Proの方が小さいです。

続いて、キーボードと比較してみましょう。







Nape Pro、どこに置くのが正解?

Nape Proは、その使い方は無限大。
8方向もの向きに対応しており、様々な置き方ができるのが大きな特徴です。
その選択肢が多いが故に、どうやって使うのがいいのか迷う方もきっと多いでしょう。
編集部の結論としては、キーボードの手前もしくは奥側に置いた際は基本的には両手操作、左右に置いた場合には片手操作が基本となります。
ここでは、いくつかの置き方の模索していきます。
まず、Nape Proを使う上で重要となるのが、対象デバイスとの高さ関係です。



後述しますが、Nape Proには「キーボード手前側の高さが20mm以下のキーボードの場合、NapeProを手前側に置くと手のひらと干渉する可能性が高い」という注意点があります。
Nape Proとの相性で気をつけるべきキーボードの特徴
例えば、薄型キーボードや分割キーボードとセットで使う場合、高さの違いから「使いにくくなるポジション」が存在します。
ここでは、「Keychron B1 Pro」を例に挙げましょう。
おそらく、このようにホームポジションを崩さないように、スペースバーの手前側に置きたいケースが想定されます。
しかし、Keychron B1 ProやMX Keys、Apple Magic Keyboardなどのいわゆるパンタグタフタイプの薄型キーボードは、思っている以上に全高が低いのです。
KawamuraNape Pro自体も十分低めですが、薄型キーボードは想像以上に薄く、相対的に高さ差が出ます。

そのため、それらの薄型キーボードのスペースバーの手前に置くとNape Proと自身の親指が干渉してしまい、うまくキーボードを押すことができません。

Kawamura縦向きに置いてもスペースバーを押せる範囲がかなり狭まります。
特に日本語キーボードは、英語配列キーボードと比べるとスペースバーが短いためなかなか操作しにくいかもしれません。
そういった場合は、キーボードの横、もしくは上側に置くことになります。


続いて、分割キーボードとの相性です。
Cornix LPが爆発的ヒットとなったことで、セットで使いたい人も多いのではないでしょうか。
まず注意したいのが、Cornix LPは、「ロープロファイルメカニカルキーボード」です。
よって、通常の状態で手前側に置くと、間違いなく手のひらにNape Proが干渉します。

ただし、これに関してはテンティングすることで解消できます。


ただし、この状態ではトラックボール操作は親指となり、ホームポジションをキープするとなると「ドラッグ操作」ができません。
その場合、左手側のキーボードで「クリックボタン1」を割り振るなど工夫が必要です。
ただし、分割キーボードの場合でも、ノーマルプロファイルキーボード+パームレストを使用すれば干渉のリスクは低くなります。



また、分割キーボードでも、いわゆる「Keyball」的なポジションではなく、中央に配置すれば干渉問題は起きません。
こちらに関しては後述しています。




Nape Proの置く位置の提案
これまでの注意点を踏まえて、通常のメカニカルキーボードを想定して、Nape Proを置く位置をシミュレーションしてみましょう。
Greenkeys編集部おすすめポジション





- キーボードの横の場合|横置き or 斜め置き
- キーボードの手間側の場合|縦置き
- キーボードの上側の場合|横置き
#1:右側もしくは左側
一番オーソドックスなのは、キーボードの両脇、つまり右側ないし左側に置くパターンでしょう。
これであれば通常のトラックボールとしても利用可能ですし、左手側に置けばショートカットキーなどを集約した左手デバイスとしても活用できます。







Kawamura個人的な感想としては、横置きとMキーが左下にくる斜め置きがバランスよく使えました。
すべてのスイッチへのアクセスが可能で手のひらにも干渉せず、ドラッグ操作も問題なく行えます。

Kawamura横に置くことでスクロールリングが人差し指の腹で回せるか試しましたが、現在のトルク感では難しい印象です。

#2:手前側
続いて、手前側に置くパターンです。
おそらく、イメージしている使い方は下記のように「スペースバーの中央」に置くパターンでしょう。

しかし、この場合、ホームポジションに構えた時に親指の付け根がNape Proのスイッチと干渉します。

スペースバーが短い日本語配列キーボードに関してはさらにスペースバーが押しにくくなる可能性がありそうです。
Kawamura個人的にしっくりきたのが下記ポジションです。

Keyballと同じ発想にはなりますが、手の平の中にトラックボールが来る位置であれば、スイッチやボールと干渉せずにNape Proをキーボードの手前側で利用できました。

Kawamuraこの場合は親指でトラックボールとスイッチを操作する必要があります。
ただし、ドラッグをする際は親指操作では少々難しいため、右手を手前に引いて人差し指でボール操作、親指でスイッチ操作が必要となりそうですね。
横ではなく、縦で置いた方がキーボード手前側配置では安定して使える印象です。



このように、縦配置でNape Proを置く場合、ホームポジションから手を離して両手操作する方が合理的かもしれません。

また、同様の設置方法で、Mキーが左下に来る斜め設置もおすすめです。
右手人差し指もしくは親指でボールを操作し、左手親指でM1/M2/01/02キーそ操作する形となります。

Kawamura手前置きなら縦型もしくは斜め置きがおすすめです。
トラックボールの両手操作が習得できるとできることの幅がかなり広がります。
#3:上側
ちょっとトリッキーな置き方にはなりますが、キーボードの上側はセッティング次第でかなり使えます。

当然、キーボードは手前よりも奥側の方が高いケースが多いため、そのままではNape Proは隠れて使えません。
よって、何かしらで「高さを出す」必要があります。



ただし、このポジションの場合、ドラッグでの二本指操作がちょっと慣れが必要かもしれません。
Kawamura中指でトラックボールを操作しながら、03スイッチに配置した左クリックキーを人差し指で操作する感じですね。
番外編:分割キーボードの場合
分割キーボードの場合、いわゆる「Keyballライク」な親指操作の位置ではなく、「中央」に置いた方が操作性は高い印象です。

Mキーが左下に来るように設置することで、このようなポジションで操作が可能です。
これであれば、ドラッグなどを含めて多くの操作が右手だけで行えますし、キーボードの左手側に「Left Click」を割り当てれば左手はホームポジションのキープも可能でしょう。
筆者の現在の割り当て
- M1:⌘+C
- M2:左クリック
- 02:スクロールモード
- 01:右クリック
- 04:戻る
- 03:⌘+V
まとめ
以上、Nape Proのハードウェアと配置ごとの操作感を確認しました。
初版の執筆は2026年3月、実際に実機が到着したのが6月末、その後製品版を用いて再度レビューしましたが、ハードウェア面での使い勝手の基本的内容は変わりません。
プロトタイプ版と比較すると、スクロールリングのトルク感が大きく改善しており、片手操作でも扱いやすくなっていたのが印象的でした。
Nape Proの魅力は、単に小型のトラックボールであることだけではありません。
魅力の本質は、ホームポジションをキープしたまま、ユーザー自身でさまざまな役割を持たせられるようカスタマイズできる点です。
結果として、新しい入力体験をすることができると評価しています。
使いこなしには工夫が必要ですが、その試行錯誤を楽しめる方にとっては、一般的なトラックボールとは異なる操作環境を構築できる、自由度の高い製品といえるでしょう。
- 初版執筆日:2026/3/1
- 最終更新日:2026/8/8
- 取材方法:実機参照および公式サイト参照
- 参照・引用元:
- 利益相反:
- 商品提供:プロトタイプ版のみ提供あり/商品版は編集部が購入
- 本稿収益化リンク:あり
