2026年9月11日、NuPhyは企業やブランドを対象としたカスタムキーボードサービスを開始したことを発表しました。
キーキャップやロゴ、ネームプレート、パッケージなどをカスタマイズし、チーム向けのキーボードやギフト、コミュニティモデル、ブランドとのコラボレーション製品を製作できるサービスです。
NuPhyは制作事例として、Raycastと共同開発した「NuPhy Air75 V3 Raycast Edition」を紹介しています。
NuPhy Custom Keyboard Projects
キーボードジャンルでの他業種との取り組みをオープンな場でサービスとして提供する試みに注目が集まります。
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NuPhyの法人向けカスタムキーボードサービス
NuPhyが新たに公開した「Custom Keyboard Projects」は、企業やブランドの要望に合わせたオリジナルキーボードを製作するサービスです。

公式発表で案内されている主なカスタマイズ対象は次のとおりです。
| カスタマイズ対象 | 内容 |
|---|---|
| キーキャップ | 配色やロゴキーなどを変更 |
| ロゴ | 企業やブランドのロゴを反映 |
| ネームプレート | ブランド名などを入れた専用プレートを製作 |
| パッケージ | 製品に合わせたオリジナルパッケージを用意 |
想定用途としては、社内チーム向けのデバイス、ノベルティやギフト、コミュニティ向け製品、企業間のブランドコラボレーションなどが挙げられています。
完成品として販売されているキーボードを企業単位で購入するだけでなく、ブランドの世界観に合わせて外観や付属品を設計できる点が特徴です。
一からキーボードを設計するわけではなく、既存のキーボードの配色などを企業カラーにカスタムするようなイメージですね。
これであればハードルは低いように思います。
Raycast Editionを制作事例として紹介
NuPhyは今回の発表で、制作事例としてRaycastとのコラボレーションモデルを掲載しています。

「NuPhy Air75 V3 Raycast Edition」は、ロープロファイルキーボードのAir75 V3をベースに、Raycastを象徴する配色や専用キーキャップを取り入れたモデルです。
専用のHyperキーを含む14個のカスタムキーキャップが用意され、Raycastを利用したワークフローをキーボード上から操作しやすいデザインとなっています。
外観へロゴを追加しただけではなく、ソフトウェアの機能やブランドイメージをキー配列とデザインへ落とし込んでいる点が特徴です。
NuPhyの公式投稿でも「Raycastと制作したもの」として紹介されているため、同モデルが今後の法人・ブランド向けカスタムプロジェクトの具体例になっていると考えられます。
NuPhy Air75 V3 Raycast Edition
一般消費者向けからBtoB領域へ
NuPhyはこれまで、AirシリーズやHaloシリーズを中心に、一般消費者向け、いわゆる「BtoC領域」の完成品キーボードを展開してきました。
今回公開されたサービスでは、チームやブランド、コミュニティからの依頼を受け、用途に合わせたカスタム製品を製作します。
NuPhyが既存製品を直接販売する従来のBtoCモデルに加え、企業との協業を前提としたBtoB領域へ展開を広げた形です。
特にRaycast Editionは、NuPhyのキーボード設計と、Raycastが持つソフトウェアやブランドの世界観を組み合わせた製品でした。
こうした実績を制作例として提示することで、別の企業やサービスに対しても、同様のブランドキーボードを提案しやすくなります。
なお、NuPhyは今回のサービスをOEMまたはODMと明記しているわけではありません。
現時点では、ブランドコラボレーションを含むカスタムキーボードプロジェクトとして捉えた方が良いでしょう。
このビジネスアプローチは非常に参考になります。
キーボードに興味関心が薄いそうであっても、企業コラボの場合、その企業やブランドのファンが「コラボキーボード」を購入してくれる可能性がある。
結果として、NuPhyのキーボードが従来の対象層の外にもリーチできるという構図になっています。
価格や製作期間は個別に問い合わせ
公式ページではカスタマイズできる内容が紹介されていますが、製作価格や納期など、プロジェクトごとの詳しい条件は一律に示されていません。
依頼を検討する場合は、用途や希望するカスタマイズ内容、製作数量などをNuPhyへ伝え、個別に相談する必要があります。
また、現時点では次のような条件も明らかになっていません。
- カスタマイズのベースにできるキーボード
- 日本語配列への対応
- 製作に必要な最低数量
- 試作品の製作費用
- デザインから量産までの所要期間
- 日本企業からの発注条件
日本語配列モデルや国内ブランドとのコラボレーションに対応するかどうかも、今後注目したいところです。
まとめ|コラボレーションによってキーボード市場の外へ
以上、NuPhyが発表した企業やブランド向けのカスタムキーボードサービス「Custom Keyboard Projects」について紹介してきました。
今回の取り組みで注目したいのは、NuPhyがキーボードに関心を持つ層だけを販売対象としていない点です。
キーボード単体では興味を持たなかった人でも、普段利用しているサービスや支持しているブランドとのコラボレーション製品であれば、購入を検討する可能性があります。
Raycast Editionの場合、NuPhyを知らなかったRaycastユーザーに対しても、Raycastの機能やブランドデザインを取り入れたキーボードとして接触できます。
購入後はNuPhy製キーボードの打鍵感や機能を体験することになるため、NuPhyにとっては従来の顧客層を越えて利用者を獲得する入口になります。
この構造は、HHKBが他企業とのコラボレーションを通じて、プログラマーやキーボード愛好家以外との接点を広げてきたアプローチにも通じます。
Greenkeysで前日に取り上げたZOZOTOWN×HHKBのコラボレーションでは、HHKBというブランドがアパレルやファッションの領域へ進出しました。
一方、NuPhyの新サービスでは、協業先のブランドやコミュニティをキーボードへ取り込み、そのファンをNuPhy製品の利用者へつなげようとしています。
方向は異なりますが、どちらも協業先が持つ顧客層との接点を利用し、従来のキーボード市場の外へブランドを広げる取り組みです。
特にNuPhyは、Raycastとの協業を制作事例として提示し、同様のカスタムキーボードを企業向けに提供する仕組みを公開しました。
単発のコラボレーションではなく、ブランド協業そのものをBtoB事業として展開しようとしている点に、この発表の大きな意味があるでしょう。
今後、ソフトウェア企業だけでなく、ファッションやゲーム、クリエイターコミュニティなどとのコラボレーションが増える可能性もあります。
表面だけみればBtoBの話ですが、結果としてキーボード市場そのものが拡大する可能性があるアプローチ。
今後のNuPhyに期待したいですね。
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- 取材方法:メーカー公式リリース・公式SNS投稿参照
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