2026年6月6日に開催された天下一キーボードわいわい会Vol.11。
最近の「天キー」では企業ブースの出展も活発となっており、このイベントに合わせて新製品を先行展示するという場面も少しずつ増えてきました。
企業ブースの常連であるHHKBブースでは、HHKB30周年を記念した「限定フェザータッチモデル」を中心に展示してありました。
日本市場で合計3,000台しか流通しない「限定モデル」の打鍵感を確かめてきました。
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30周年限定フェザータッチ「押下圧30g」のHHKBハンズオンレビュー

HHKBにとって2026年はHHKBリリースから30年の節目となる「プレミアムイヤー」です。
その節目に相応しい限定モデルとして登場したのが、押下圧を30gにした「フェザータッチモデル」です。

controlキーが30周年限定仕様となっているほか、アルファキーが中央印字となっています。
やはり、最も注目すべき点は押下圧が30gへ変更されていることでしょう。
同じ静電容量無接点方式を採用する「REALFORCE」では、30gモデルのレギュラーラインナップがありますが、HHKBにはこれまで存在していませんでした。
押下圧を変更したい場合はサードパーティー製のものを購入して自身でカスタマイズする必要があるのです。
ただし、自身で交換するにはHHKB自身を分解する必要があり、メーカー保証が受けられなくなるリスクに加えて、正常に機能しなくなるリスクも孕みます。
今回の特別モデルは、「軽い押下圧」を求めるHHKBファンがノーリスクでそれを実現できるという点で、既存ファンのニーズを満たすものと言えそうです。


広報担当の八野氏曰く、通常のモデルとは異なるラバードームを採用することにより、通常モデル(押下圧45g)よりも軽い打鍵感に仕上げているとのこと。
なお、アクチュエーションポイントなどの他のハード的な要素は一切変更していない、とのことです。
3つのカラー× 二種類の配列で展開
特別仕様モデルはHHKBのモデルの中で最上位に位置する「HYBRID Type-S」の英語配列と日本語配列。
合計6つのバリエーションから選択できます。
プレスリリースによると、販売台数は日本国内合計3,000台となっており、各カラーでの在庫が限られています。
| 配列 | 数量 |
|---|---|
| 英語配列 | 1,500台(墨750台 白300台 雪450台) |
| 日本語配列 | 1,500台(墨750台 白300台 雪450台) |
ブースでは、通常のモデルとの比較ができるように、それぞれ墨、白、雪の3つのカラーが展示されていました。


センターレジェンドについては賛否が分かれるようで、ブース見学者の中には「クラシカルなルックスの左上レジェンドの方が良い」という方もみられました。

Kawamuraこのあたりは好みの問題ですね。
キートップのみの販売もあるため、クラシカルなルックスへ変更することも簡単にできる点は良いですね。

フェザータッチの打鍵感は?

やはり気になるのはフェザータッチの打鍵感でしょう。
ラバードームの変更は押下圧としての「軽さ」だけでなく、スイッチ特性である「質感」についても大きく変容させていた印象を持ちました。
「軽い」と表現するのは簡単ですが、HHKBはメカニカルキースイッチとは異なり、バネではなく「ゴムの弾性」で押下圧を変化させます。
つまり、弾性が小さくなるということは、静電容量無接点方式特有の「タクタイル感」をも減少させることにつながっているような印象を持ちました。

もちろん静電容量無接点方式の構造そのものが変わるわけではありませんが、メカニカルキースイッチの感覚に置き換えて表現するなら、通常の45gモデルは「タクタイル寄り」、30gモデルはより「リニア寄り」に感じられました。
Kawamura個人的には30gの方が好みでした。
普段はメカニカルの37gf-40gf程度のリニアスイッチを好んで使用している筆者ですが、この打鍵感はドンピシャでしたね。
まとめ|30周年の先に期待したい、HHKBの新しい広がり
以上、限定発売された「フェザータッチモデル」のHHKBの使用感について紹介してきました。
SKUの管理が難しくなるため現実的ではないかもしれませんが、個人的には「常設ラインナップ」としても良いと思えるくらい、好みの打鍵感でした。
HHKBは今年で30周年を迎えます。
ファームウェアやキーマップ変更などのソフト面では時代に合わせて進化しながらも、キー配列、サイズ、打鍵感といった根幹部分では、発売当初からの思想を大きく崩さずに続いてきた非常に稀有なキーボードです。
一方で、近年のキーボード市場では、打鍵感や外観、構造を「自分好みに選ぶ」文化も広がっています。
メカニカルキーボードの世界では、スイッチ、キーキャップ、フォーム、マウント方式などを選ぶ楽しさが一般化しつつあり、静電容量無接点方式の分野でも、アフターマーケットのカスタムパーツやモジュール式スイッチなど、新しい動きが見られるようになってきました。
そうした流れの中で、今回の30gフェザータッチモデルは、HHKBが長年守ってきた思想を保ちながらも、打鍵感の選択肢を広げた一台だと感じました。
今回のような限定モデルは、違いがわかる既存ファンに向けた特別な一台という印象があります。
その一方で、HHKBの思想そのものをより広い層に届けるという意味では、将来的に価格や仕様を整理した「HHKB Entry」のような普及モデルが登場しても面白いのではないでしょうか。
上位モデルの価値を損なうのではなく、HHKBの配列思想やコンパクトキーボードの魅力に触れる入口として機能するようなモデルです。
30周年を迎えたHHKBが、これからも変わらない思想を守りながら、どのように新しいユーザー層へ広がっていくのか。
31年目以降のHHKBにも注目していきたいですね。
- 初版執筆日:2026年6月7日
- 最終更新日:2026年6月7日
- 取材方法:天下一キーボードわいわい会Vol.11での対面インタビュー
- 参照・引用元:https://www.pfu.ricoh.com/news/2026/news260604.html
- 利益相反:商品提供:なし 本稿収益化リンク:あり

